一包化調剤料の算定は大丈夫ですか？

４月も２週目に入りましてそれなりに平和な日々が続いておりますが皆様如何お過ごしでしょうか？
今週はなんだか一包化薬の算定に関する質問がちょっと多いのでおさらい。

調剤薬局でお薬をもらう際、内服薬では薬代の他に日数に応じた「調剤料」というものを取られています。

内服薬調剤料
イ）１４日以下の場合
　・１～７日までは１日分につき　　５点
　・８～１４日までは１日分につき　４点
ロ）１５日～２１日までの場合　　６８点
ハ）２２日以上の場合　　　　　　７７点
・服用時点が同一のものは日数にかかわらず１剤として算定
・４剤以上は算定しない

なので１０日分の薬では”イ）１４日以下の場合”に該当し
７日×５点＋３日×４点＝４７点となります。

で、これとは別に、２種類以上の飲み方の薬を服用時点（朝食後とか寝る前とか）毎にまとめて患者に渡した場合に内服薬ではなく一包化薬としての調剤料を算定できるようになります。
この一包化薬ですが４月の改定により、１つの飲み方でも薬が３種類以上あれば算定できるようになってしまいました。
以前から薬が多いけど算定要件を満たしていないのでサービス一包化とか５００円くらいの実費で袋詰めなんてことをやっていた薬局さんに福音となったかどうかは知りませんがそんな風になりました。

一包化薬調剤料　　８９点
２剤以上の内服薬又は１剤で３種類以上の内服薬を服用時点毎に一包化薬として調剤した場合
投与日数が７又はその端数を増すごとに所定点数を算定する。

７日以下で８９点、８～１４日以下で１７８点、１５～２１日以下で２６７点・・・
という風に１５日以上であれば内服薬３剤分の調剤料よりもお高くなり、上限もないので手間はかかるもののできれば算定したい一包化薬。
ただし医師の指示が要るので勝手にやってはいけませんよ。（゜д゜）

例１）
Rp1.１日３回　朝昼夕食後　Ａ錠、Ｂ錠、Ｃ錠
Rp2.１日１回　寝る前　　　Ｄ錠

上記の例では以前は内服調剤料を２剤分算定しますが、現在は一包化薬調剤料＆内服調剤料１剤分の算定となります。
この場合服用時点が重ならない限り内服調剤料は最大２剤分まで算定可能となっています。

例２）
Rp1.１日３回　朝昼夕食後　Ａ錠
Rp2.１日２回　朝夕食後　　Ｂ錠
Rp3.１日１回　ねる前　　　Ｃ錠、Ｄ錠、Ｅ錠

日薬のＱ＆Ａにも載ってた例ですが一包化としての算定要件を満たしているのが
①Rp1とRp2
②Rp3
のいづれか。
で、一包化薬はどちらかにしか算定できないので①で一包化調剤料を算定した場合は３剤の範囲内に収まるのでRp3を内服調剤料として算定できます。
で、問題が②で算定した場合。
日薬としての見解は
①で算定したら２剤分なんだから②で算定しても２剤分で扱わないとおかしいべせ
ということらしい。
なので②で一包化薬を算定した場合はRp1かRp2のどちらかに３剤目として内服調剤料を算定しなければいけなくなります。

例２＋）
Rp4.１日３回　朝食後　Ｆ錠　

なんてのが追加になった場合はどちらで算定しても３剤分に達してしまうので内服調剤料は算定できないことになります。

どうも必要以上に”１剤３種類以上”に囚われすぎている薬局さんが多いかなぁって思います。
従来通り一包化の指示があって服用時点が重なるものがあれば、全部一包化調剤料に含めるという原則を忘れちゃってるのかなぁ。
酷いところだと３種類以上あるからって勝手に一包化調剤料を算定しようとしているところ。
（；´Д｀）計量混合じゃねーんだからよ。

あと服用時点に囚われすぎると以下のような場合も見落としがちです。

例３）
Rp1.１日１回　朝食後　　Ａ４０mg錠
Rp2.１日２回　朝夕食後　Ｂ錠
Rp3.１日１回　昼食後　　Ａ２０mg錠

服用時点だけ見るとRp1とRp2で一包化薬、Rp3で内服薬としてしまいたいところですがRp1とRp3はＡ錠という薬の規格違いの同一薬品なので朝昼食後の１剤として扱う必要があります。
なので内服調剤料は算定できません。

例４）
Rp1.１日１回　朝食後　　　Ａ錠、Ｂ錠、Ｃ錠、Ｄ錠
Rp2.１日２回　朝夕食後　　Ｅ錠
Rp3.１日３回　朝昼夕食後　Ｆ錠

「一包化の指示がありますが、どう算定したらいいですか？」

普通に一包化薬です。
むしろ、どう算定したかったのか問い詰めたい。小一時間ほど問い詰めたい。
御問合せ本当に有難うございました。

質問が来てるところはいいですけど来ないところは大丈夫なのか？と逆に心配になります。
調剤薬局の皆様、一包化の算定を今一度見直してみてはいかがでしょうか？
今月末のレセプトがちょっとに心配です。
面倒でも算定で分からないことは薬剤師会に確認しる　ｍ９（´・ω・｀）

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