__ 映画でもドラマでも、主役でもラスボスでもないのに、どうにも気になって仕方のない俳優がいるものである。
役者とは、つまり、そういうものである。主役を喰らう役者は、映画🎞全体を眺めれば、バランスを崩す者ではあるのだが……
そーした異端分子が、とてつもなく面白い。そんな煌びやかな個性をまとめてみた。
🟣 クリスピン・グローヴァー
wikiより> クリスピン・ヘリオン・グローヴァー(Crispin Hellion Glover, 1964年4月20日生誕 )は、アメリカ合衆国🇺🇸ニューヨーク市出身の俳優、映画監督である。
【格闘中に指に絡みついた、チャーリーズエンジェルの髪の毛を頬になすりつけて、匂いを嗅ぐ変態的なシーンが印象的な「痩せた男」、殺陣シーンも流麗で高度なアクションもこなす多才な俳優】
【この、情けない風情の優柔不断な男が、かの変態俳優クリスピンだとは到底思えぬ変貌ぶりが見事である、オドオドした引っ込み思案のジョージが堂に入っていた】
気持ち悪いよーな、変な感じのホンモノ。ハリウッドきっての変人。
『チャーリーズ・エンジェル』(2000、2003)で、ステッキを持ってフォーマルにビシッと極めた変な男「 痩せた男(thin man)」を演じる。
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』(1985)で、主人公マーティの親父さん「ジョージ・マクフライ」を演じる。挙動不審で自信がない。
鼠🐀の映画『ウィラード』での狂気は、鼠より怖い。
🟣 音楽バンド🎵「ABC」のボーカル、マーティン・フライ
wikiより> Martin David Fry (1958年3月9日生誕) is an English singer, songwriter, composer, musician, and record producer.
カンカン帽に曲がった口元、ちょっとインセインな雰囲気。鮮烈な変態性(いや、尖った芸術性🎨)
80年代ダンディズムの貴公子だったが、この御方だけは現在でもいい年の取り方をして、いまだに自分のスタイルを貫いていらっしゃる。最近のこの曲も聴かせる。
🟣 音楽バンド🎵「ブロウ・モンキーズ」のボーカル、ドクター・ ロバート(Dr. Robert , 本名 Bruce Robert Howard)
> 「80年代半ばの英国で大量発生した “洗練された” ポップミュージック」のことを「ソフィスティ・ポップ(Sophisti-Pop)」と呼ぶ。
スコットランド出身、スタイル・カウンシルのポール・ウェラーとは友達。
「デイ・アフター・ユー(The Day After You)」では敬愛するカーティス・メイフィールドと夢の競演を果たす。
Digging Your Scene
横田基地の FEN で、頻りにポール・ハードキャッスル 「 レイン・フォレスト」が流れている時期だった。
1983年頃までは、百花繚乱という感じで、ミュージック・ビデオの隆盛も後押しして、実に彩り豊かなサウンドが世界中で雨後の筍のように、盛んに頭角をあらわしたものだった。
1984年から3年程は、弾も出尽くしたのか、ろくな楽曲が出なくて、冴えない日常を送っていた頃に……
鮮烈に、世界を明るくしたのは、このブロウモンキーズの曲だった。矢も盾もたまらず、渋谷のタワーレコードまで遠路を問わず(当時は埼玉県杉戸町在住)、ブロウモンキーズのカセット(まだまだCDは出ていない頃だ)を買いにいったのを鮮明に覚えている。
それほどショッキングな楽曲だった。
実はこの曲、AIDSにかかった友だちを想って、クラブで一緒に遊んだゲイ仲間たち(Dr.ロバートはストレートだったが)に向けて歌った曲だったらしい。
底抜けに明るいようでいて、ヨーロッパのゴシック的な荘厳な暗さを内包する奥行きがあるのだ。
いまや、Dr. ロバートも出川のように横に膨らんでしまったが、その眼光の煌めきまでは失っていないのだ。
さすがは、ヨーロピアンの騎士道と言わねばなるまい。
🟣 ミュージシャン、ブライアン・フェリー
wikiより> ブライアン・フェリー(Bryan Ferry、CBE、1945年9月26日生誕)は、イギリス🇬🇧のロック・ミュージシャン、シンガー、作曲家。ロキシー・ミュージックやソロ活動で有名である。CBEは大英帝国騎士団勲章。
ライブ・エイド(アフリカ難民救済チャリティコンサート)の時代に、日本のCMにも出演、異形のロックで魅了する。
スーツの似合うロッカーというものは、乙なものだが、当時ブライアン・フェリーとロバート・パーマーとが双璧であった。カッコ良かったものです。
【 R. パーマーは、デュラン・デュランとイヤイヤなんだが一緒に組んで『パワーステイション』という目覚ましいユニットもやっている。】
【ロキシー・ミュージック時代の佳曲、彼の哲学性や伝統的な教養が如実に感じられる、「 True To Life 」】
🟣 映画🎞『マトリックス・リローデッド』で、貴族的な美意識を強烈に発散していた俳優、
> ランベール・ウィルソン(Lambert Wilson、1958年8月3日生誕 )は、フランス🇫🇷出身の俳優、歌手。
アイルランド🇮🇪系フランス人
マティーニ🍸で、オリーブの実🫒を舐め回す仕草が、百科全書派のディレッタント風で、その変態性ゆえにかえって奥深い知性を感じさせた。
役名の「メロヴィンジアン」は、フランク王国のメロヴィング朝に関係があるのだろうか?
【 イタリア🇮🇹の宝石と云われた、美貌モニカ・ベルッチをしたがえて、微塵もたじろがない貴族階級の貫禄が見事である。スノッブだけど品格を漂わせるのは至難である。】
【この、変態じみた優雅さはなかなか纏えるものではない、ルキノ・ヴィスコンティ監督のもつヨーロッパ貴族の退廃的な美学を思い起こす】
【サイト「Flying Blue」より引用、なんと、映画『マトリックス・リローデッド』のメロヴィンジアン卿に因んで、この名称になったのだそうだ】
__ さすがに、欧米人は一際ブッ飛んでいる個性が耀き溢れている。
どこか、爬虫類🦎っぽくあるな。
80年代初期の時代精神は、全くもって抜きん出ている。
1990〜2020年の30年間は、ひょっとして眠り込んでいたのではないかと疑うほどである。
_________玉の海草
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