__この記事は、真に自分のために書くことになろう。
思春期に「カシオペア」と出逢って、片道15Kmの自転車通学🚲の当時、iPodやスマホのよーな携帯音楽再生装置のなかった当時……
繰り返し繰り返し聴いた旋律を、アタマの中で全音脳内リピートさせながら自転車を漕いでいた、若さ迸る自分を思い出すよすがとなろう。
それじゃあ、つつしんで、here, we go ♪
🔴【 カシオペア讃 】
「カシオペア」は、私の魂のバイブレーションであり、恩義のあるフュージョン・バンドであるので……
ざっと紹介しておきたい。
サザン(オールスターズ)とは、ヤマハのアマチュアバンド・コンテストで同期であった。
バンド名の「カシオペア」は、星座のカシオペアから由来したものだが、星座の方は “ Cassiopeia ” なのに対して、バンド名の方は 、
“ CASIOPEA ” と綴る。
この違いが、案外このバンドの独自性を象徴している氣がする。
言わずと知れた、超絶演奏テクニックをもって鳴るスーパーバンドである。
私が聴き始めたのは、 「メイク・アップ・シティ」 からなのだが、ブルックナーの如く反復される重低音とドラムの音に素人ながら魅了されたものだ。
作曲は、リーダーでギタリストの野呂一生、この人の書く譜面はいつも、
【人間の可能性】への果てしなき挑戦
である。
音の密度(音数)が高くて高性能、いわばメイドインジャパンのバンド版みたいな印象がある。
ギター🎸、ベース、キーボード🎹、ドラムス🥁の四つの楽器で、同じ音を出す「ユニゾン」という高難度の演奏技術があるが……
「ダズリング」(1983)という曲でやってみせた。(「スペース・ロード」がもっと前らしいが)
その当時、世界一のフュージョングループだった『シャカタク』が、えらくこの曲に惚れ込んで、練習して演奏コピーして、どうなもんですか?とばかりに、カシオペアに送りつけてよこしたそうだ。
野呂(一生)くんの厳格な指導のもとに、ドラマーデビューした神保(彰)くんは、猛練習の末にわずか2年で、トップドラマーのハービー・メイソンに認められるほどの腕前になり、ファンである私達は雀躍りしたものだ。(当時の日本はまだ、舶来の威力があった)
彼は平然と3〜4時間ドラムを叩き続けるが、疲れを知らないその端正な姿に、達人の佇まいを観る。
【初期の神保くんの名曲。野呂くんとは180度ちがうが、通底するものは存外に似ているのかも知れない。この曲は、大阪で共通一次試験を終えた帰り途、電車🚃の窓から、薄く粉雪をかぶった「太陽の塔」が見えた時に、内奥から湧き上がってきた、思い出の曲】
野呂くんのソロ・プロジェクト「ISSEI NORO INSPIRITS」では、『432H』(2015年)という432Hzのアルバムもリリースしている。
【 432ヘルツに取り組む辺り、野呂くんらしい♪
24:15 Reality 29:15 Flare 34:56 Heart of Tender 】
【野呂くんの人間としての深化が、如実に感じられるアルバム。野呂くんは、朝陽よりも夕陽🌇の人よ、日本海ですよ。よくここまで到られたものだ。
08. 33:13 future dream 09. 38:03 night surround 】
__ カシオペアの楽曲で大好きなのは三十曲ではきかないと思うが…… カシオペアとしての純度の高い作品は、初期のふたつのアルバム
『ミント・ジャムズ』(1982)
『ジャイブ・ジャイブ』(1982)
であろうか。
まるでスタジオ・レコーディングしたような精確さで、一音一音を大切になさっているのがよく分かる。
【このアルバムは、ライブ収録だということを知らないで、ヘビーローテーションしていた。暗めの「ドミノライン」「ミッドナイト・ランデヴー」がいいが、全体としてカシオペアの魅力がつまっている、バランスのとれた名盤であろう。
Tracklist:
00:00 | Take Me 04:49 | Asayake 09:47 | Midnight Rendezvous 14:43 | Time Limit 17:20 | Domino Line 24:41 | Tears Of The Star 29:09 | Swear 】
【このアルバムは、出世したカシオペアが、ロンドンで録音したものだ。この全編に貫く 「UK🇬🇧の香り」 に当時脳内に電気ショックを受けたものだ。全曲がイイ曲、この辺の野呂くんの作曲センスには脱帽するほかない。
[Track List]
00:00 - Sweat it Out 04:13 - In the Pocket 07:56 - Right From the Heart 12:07 - Step Daughter 15:57 - Secret Chase 20:51- Fabbydabby 24:48 - Living on a Feeling 29:12 - S-E 34:24 - What Can't Speak Can't Lie 】
ー来月10月に、新生「CASIOPEA-P4(カシオペア・ピーフォー)」として、ニューアルバムがリリースされる。
【野呂くんは、魔王的カリスマ😈なんだから、へこへこリズムに合わせて動かなくてもいいんだよ。軽快さに迎合する必要は微塵もない。】
🔴 Gurdjieff(グルジェフ)と Casiopea
…… 西洋ではルネサンス頃まで、「地🌐・水💦・火🔥・風🌪️」の 四大元素(エレメント)で世界は出来ていると認識されていました。
それゆえ、人間も自然の一部であり、四大元素で構成されていると考えるのが普通であったようです。
そんなことで、18歳でグルジェフに最初に出逢ったとき、ああ、カシオペアの野呂くんみたいな、底の抜けた悪魔的な徹底振りなのねと思ったのを思い出した。
(80年代の若者はよく、照れも敬意もあり、先輩のお名前に「くん」をつけて呼んだものだ)
公称1月1日生れのグルジェフ、野呂くんもまったく同じ日生れ(地象の山羊座♈️)。
一番弟子のウスペンスキーは神保くんと同じ水象の魚座♓️であった。逆らって勝手に卒業していった処は、ベース櫻井くん(水象の蠍座♏️、新メンバーの鳴瀬さんも同じ誕生日)とも通じる。
J.G.ベネット(のちにスブドに進む)とトーマス・ド・ハートマン(リムスキー・コルサコフの弟子で世界的ピアニスト、画家カンディンスキーは友だち)のお二人は共に風象星座で、鉄道マニアとしても一家を成したキーボード向谷くん(天秤座♎️)に相当しましょう。
【わたしにとっての「カシオペア」は、やっぱりこの4人である。
上段のお二人〜左から 櫻井くん、野呂くん
下段のお二人〜左から 神保くん、向谷くん】
グルジェフが、女性作家(キャサリン・マンスフィールド)はじめ色々な人びとを育てたように、野呂くんもカシオペアのメンバーを育てました。
グルジェフが超一流のダンサーだったように、野呂くんはバク転のできる運動神経抜群の天才ギタリストでした。カシオペアはメンバー全員が作曲までこなすのです。各々自身のオリジナルアルバムを出したこともありました。
カシオペアを脱退したあとに、さまざまなグループで働けるのは、それぞれのメンバーに類い稀なオリジナリティが在るからなのです。
【ピラミッド】‥‥アルバム💿 Ⅰ ・Ⅱ ・Ⅲ すべて圧巻の多彩さ。RIP〜和泉宏隆。三人ともに慶應の幼なじみ。
【ベスト盤。02. 05:01 Moon Goddess 、05. 21:34 Tornado(ともに和泉さん作曲)、フツーに始まってドラマティックに終る、境涯の旋律、素晴しい楽才。】
【 私にとっての白眉、「Night Stream」神保くんの作曲】
【オットットリオ】‥‥ 三人のスーパーギタリストの個性が三つ巴の傑作。
【06:03 02 Sea Dragon、18:32 04 You've Got A Friend、29:47 06 Sunny 】
「ペガサス」、「インスピリッツ」など素晴らしいユニットを輩出しました。
現在は、「かつしかトリオ」に結実していますね、あれはジャズ・ファンクの精髄ですね、80年代のカシオペアの匂いがします♪(スクエア系からは、「あかさかトリオ」が出ています)
【かつしかトリオ、カシオペアの3/4ですが、三色とも良き風情、野呂くんの大魔王のエキスは入っていない。「ダウン・アップビート」みたいな暗い反復の厳格さに野呂くんの真骨頂があると思うんだよね。野呂くんのソロ・プロジェクトには《無常》が心の襞にしみこむような、静かに鼓舞するような曲がある。野呂くんは真面目で照れ屋なんだけども、真理の探究者を感じる。甘く無いんですよ、ひたひたとやり遂げる強い意志があるんだよ。】
【 2曲目が、02. down upbeat 03:18 】
【多方面(鉄ちゃん、鉄道シュミレーター🚃)でご活躍の実業家の顔も持つ向谷実。AKBの「もうこんな時間」も楽曲提供している。ここでは、2曲演奏しているが、いずれもイイ曲 ♪
《 2:50 》 から始まる、2曲目の「 UMS(うちのミノルがすみません)」は新婚の奥さんが作曲したもの。】
【初期カシオペアのベース(チョッパーベース🎸)弾いていたイケメン、櫻井哲夫の歌曲。1986年にカシオペア・メンバーそれぞれにソロアルバムを創ったことがある。櫻井くんのアルバムは、本人の歌う渋い歌が入っていて、歌入れフュージョンの成功例だろう。】
【ジンサク(神櫻🌸)】‥‥
【 JINSAKU のデビューアルバム。その奔放で自由な情緒に打ちのめされましたね、傑作です。なかでも、
0:00 Gypsy Romance 9:15 The Last Scene 27:02 A Man From The Andes 34:16 Madoromi (Day Dreaming) 】
【 凄いサウンド、その重厚さに浸れる。なかでも、05. Struttin 23:06 、まるで核融合を思わせる楽曲。】
【※ 驚異のスピンオフとして; CASIOPEAをリスペクトするコピーバンド、“ NETPEA ” と名乗った一時期もあったのだが、リモートセッションでここまでの音を聴かせる玄人はだしのスーパー素人達。名曲「シャンデリア」のドラムスの導入部のアレンジには心ときめいた ♪ カシオペア・ファンには是非ご一聴願いたい動画です。】
カシオペアといったら、当時から「針の穴を通すような演奏」と評されて、音楽仲間からも畏敬されていました。
ユニゾンを多用する超難曲を平然と演奏する彼らは、まるで修行僧のようでした。
なにか、楽しいミュージックでも決して手を抜かない、ストイックな姿勢も、日本人的で好感をもたれた処かも知れません。
ーひさしぶりに、CD💿買いました。野呂くんの新生「カシオペア・P4」の門出を祝福したかった。スティーブ・ガッド張りに、しっかりした打音を感じました。
この時期に、こんなにもワクワク感を抱かせてくだすったこと、まことに有難く、深く感謝いたしておりますよ。
_________玉の海草