アキ・カウリスマキ

この映画がどうしても観たくて
今日の分の残業を昨日して
定時上がりで最終上映を観に行った



シリアの戦禍を逃れ
フィンランドにたどり着いた青年
カーリドと

妻と別れ
稼業の洋服の卸商も廃業して
レストランのオーナーとなった
ヴィクストロム



全く接点のなさそうな２人の人生が
どこで交差するのか
ある意味わくわくしながら
スクリーンを見守った



フィンランドのヘルシンキが舞台で
別れた夫婦の片割れが
飲食店に行き着くところから
なんとなく
『かもめ食堂』と『バクダッド・カフェ』を
思い描きながら観た



でも
陽気なジャスミンの代わりは
いかにも偏屈そうなおじさんだし
レストラン＂ゴールデン・パイント＂は
何をやってもいっこうに流行らない



前のオーナーは
ヴィクストロムから金を受け取るなり
従業員に未払いの給料も支払わず
トンズラした

＂込み＂だと言われ
付いてきた＂ベテランの＂従業員たちは
見るからにひとくせありげ



難民申請をしながら
生き別れた妹を探し続けるカーリド

難民申請ってこんなふうにするんだ とか
申請中はこんな収容施設に暮らして
審査結果を待つんだ とか
この映画で知った

申請が却下されるやいなや
手錠まではめられてしまったのは
ショックだった



でも
難しい問題を映し出しながら
クスリと笑えるユーモアが
そこかしこに散りばめられてた



カーリドを最初に見た時
トニー・レオンとレスリー・チャンを
足して２で割ったみたいだなと思った

でも見てるうちに
山田孝之にしか見えなくなった

映画の中では
本当によく似てた



監督の名前
カリウスマキだっけ？って
いつもわからなくなってたけど
もうばっちりな気がする



アキ・カウリスマキ作品に
じんわりと心があたたかくなった



フィンランド語のカタカナ表記って
いくら覚えようとしても
なかなか覚えられないことがある

暮れに友達が連れてってくれた
素敵な隠れ家的カフェの名前も
覚えようと何度もリピートしたのに
結局頭に入ってなかった



店名の由来の
日本語も忘れてるから
フィンランド語のせいだけじゃないか

またまたThis is the 中年World