認知上のバイアスから抜け出すための「EBI」
行動ファイナンスの視点からの結論
大部分の投資家が市場平均を上回るリターンを上げられない最大の理由は
個人的な経験や楽観的な予測に基づき、認知上のバイアスのかかった投資
行動をとるからだ。そして、その認知上のバイアスから抜け出すのは、
非常に困難だ。
認知上のバイアスに左右されないための医療が「EBM」
医学においては、今まで理論や経験から当然正しいと信じられていたことが、
化学的な検証により、正しくないということが判明することは珍しくあり
ません。ですから、誤信の原因となる認知上のバイアスから逃れるために、
化学的な検証結果を利用する方法が整備されています。
例えば、医薬品は理論や経験だけでは認可されず化学的な治験が必要です。
またサプリメントも同様に、理論通りの効果が得られないことがしばしば
実証されています。例えば、βカロテンやビタミンEはその抗酸化作用から
健康に良いだろうと想像されていましたが、ランダム化比較試験では、β
カロテンを飲んだグループの死亡率は飲まないグループより高く、ビタミンE
を飲んだグループの死亡率は飲まないグループと変わらなかったという結果
でした。ですから医師はβカロテンやビタミンEのサプリを特に勧めたりしま
せん。このような科学的に検証されたエビデンスに基づいて医療を行うことを
EBM(Evidence-Based Medicine)と言います。
「EBM」の基本は確率でものを考えること
今日ではEBMは医学のスタンダードとなってます。おかげで研修医でさえ
「この状態の患者を薬剤で治療しなかった場合、5年以内に心筋梗塞になる
確率は何%で、死亡する確率は何%というデータがある」「治療を行えば、
それぞれリスクを何%減らせる」ということを知っています。
しかし、多くの人は、「私の父は高血圧を放置したけど95歳まで長生きした。
だから私も薬を飲まない」「私のおじさんは、血圧はまったく正常だったけど
去年心筋梗塞で死んだ。だから血圧なんて関係ないさ」などと言います。
多くの人は、統計学的事実を理解できず身近な例でしか、ものを考えられない。
投資にもエビデンスを
同じことが株式投資にも当てはまるのではないでしょうか?
多くの投資家は統計学的事実を理解できず、身近な例でしかものを考えて
いません。それに対してエビデンスを活用すれば、投資を始めたばかりの
個人投資家でも、認知上のバイアスに囚われることなく、市場に勝ち、プロ
顔負けのパフォーマンスを達成できる可能性があります。
エビデンスをもとに銘柄を選択する方法 名付けて
EBI(Evidence-Based Investment)
ここで「株式投資にエビデンスなんてあるの?」と疑問に思う方がいるかも
しれません。もちろん、あります。
ただし、注意が必要なのが、統計的な調査がすべてエビデンスとは限らない
ことです。短期間の検証で得られた結果はエビデンスではありません。
ある市場・時期だけに特有な相関関係はなるべく排除し、多くの市場・時期に
おいて見出される普遍的な相関関係だけが、エビデンスと呼べます。
私は、過去の各種ファクターとリターンとの関係を解析した統計学的事実から
エビデンスに相応しいものだけを捜しだしました。
各ファクターの有効性は、人間の根源的な性癖に基づいているので、過去から
現在までほぼ一貫して持続的であり、おそらく将来も継続するものと思います。
人間は個人的経験を重視しがちですが、長期的にはエビデンスは個人的経験に
勝ります。よほどの上級者は自分で銘柄を選んでもいいと思いますが、その
ほとんどは自信過剰バイアスで、思い込みであることは、過去を振り返れば
よく分かるのではないでしょうか?
Soul Ballet The Cool Down
行動ファイナンスの視点からの結論
大部分の投資家が市場平均を上回るリターンを上げられない最大の理由は
個人的な経験や楽観的な予測に基づき、認知上のバイアスのかかった投資
行動をとるからだ。そして、その認知上のバイアスから抜け出すのは、
非常に困難だ。
認知上のバイアスに左右されないための医療が「EBM」
医学においては、今まで理論や経験から当然正しいと信じられていたことが、
化学的な検証により、正しくないということが判明することは珍しくあり
ません。ですから、誤信の原因となる認知上のバイアスから逃れるために、
化学的な検証結果を利用する方法が整備されています。
例えば、医薬品は理論や経験だけでは認可されず化学的な治験が必要です。
またサプリメントも同様に、理論通りの効果が得られないことがしばしば
実証されています。例えば、βカロテンやビタミンEはその抗酸化作用から
健康に良いだろうと想像されていましたが、ランダム化比較試験では、β
カロテンを飲んだグループの死亡率は飲まないグループより高く、ビタミンE
を飲んだグループの死亡率は飲まないグループと変わらなかったという結果
でした。ですから医師はβカロテンやビタミンEのサプリを特に勧めたりしま
せん。このような科学的に検証されたエビデンスに基づいて医療を行うことを
EBM(Evidence-Based Medicine)と言います。
「EBM」の基本は確率でものを考えること
今日ではEBMは医学のスタンダードとなってます。おかげで研修医でさえ
「この状態の患者を薬剤で治療しなかった場合、5年以内に心筋梗塞になる
確率は何%で、死亡する確率は何%というデータがある」「治療を行えば、
それぞれリスクを何%減らせる」ということを知っています。
しかし、多くの人は、「私の父は高血圧を放置したけど95歳まで長生きした。
だから私も薬を飲まない」「私のおじさんは、血圧はまったく正常だったけど
去年心筋梗塞で死んだ。だから血圧なんて関係ないさ」などと言います。
多くの人は、統計学的事実を理解できず身近な例でしか、ものを考えられない。
投資にもエビデンスを
同じことが株式投資にも当てはまるのではないでしょうか?
多くの投資家は統計学的事実を理解できず、身近な例でしかものを考えて
いません。それに対してエビデンスを活用すれば、投資を始めたばかりの
個人投資家でも、認知上のバイアスに囚われることなく、市場に勝ち、プロ
顔負けのパフォーマンスを達成できる可能性があります。
エビデンスをもとに銘柄を選択する方法 名付けて
EBI(Evidence-Based Investment)
ここで「株式投資にエビデンスなんてあるの?」と疑問に思う方がいるかも
しれません。もちろん、あります。
ただし、注意が必要なのが、統計的な調査がすべてエビデンスとは限らない
ことです。短期間の検証で得られた結果はエビデンスではありません。
ある市場・時期だけに特有な相関関係はなるべく排除し、多くの市場・時期に
おいて見出される普遍的な相関関係だけが、エビデンスと呼べます。
私は、過去の各種ファクターとリターンとの関係を解析した統計学的事実から
エビデンスに相応しいものだけを捜しだしました。
各ファクターの有効性は、人間の根源的な性癖に基づいているので、過去から
現在までほぼ一貫して持続的であり、おそらく将来も継続するものと思います。
人間は個人的経験を重視しがちですが、長期的にはエビデンスは個人的経験に
勝ります。よほどの上級者は自分で銘柄を選んでもいいと思いますが、その
ほとんどは自信過剰バイアスで、思い込みであることは、過去を振り返れば
よく分かるのではないでしょうか?
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