新潟久紀ブログ版retrospective

人事課行革班11「【番外編】アクセスと競り負けるなロータス123。」編

●【番外編】アクセスと競り負けるなロータス123。

 ところで、不適正支出の集計担当といえば、報告書公表後も色々なニーズに応えてデータを加工して分析資料にしたりする作業が幾度かあり、ある日、旅費と食糧費の双方についてデータ全体の活用に関わる加工の依頼があった。
 旅費と食糧費では、金額的な規模は大きく違うものの、対象となる部署数はほぼ同じなので、データの加工には同じような手間を要していた。一方で、集計作業に用いたソフトは、旅費の私は表計算の「ロータス123」、食糧費の担当はデータベース管理の「MSアクセス」と、別のアプリケーションソフトを活用していた。
 ある時、「できるだけ早く」とのオーダーで2人が同時に指示を受けて作業開始した中で、スピード的に優れているのは表計算かデータベースか、いやいや、どちらの職員が手際が良いかの問題か、などと妙に競争心を燃やして作業に集中したことを覚えている。14インチの画面にスクロールしていく表を眺めているとイメージ的には畳にして数畳分くらいの面積に及ぶ表の集団だなと思いながら、ある意味初歩的な二次元での集計手法である表計算であるからこそ、技巧に溺れがちになるデータベース編集に勝てるのではないか…とでも考えながら自らの作業のスピード感を煽ったものだ。
 果たして、ほんの1~2分差で私の表計算ソフトによる作業が早く完了した。「凄いぞロータス123。これからの世界標準だ!!」と回りの職員達にも興奮気味に話していたのだが…。その後、ロータスドミノは県庁標準としては採用されず、私自身もその後の職場では、表計算作業は専ら「MSエクセル」を、データベースを作って資料編纂するなどに当たっては「MSアクセス」を、プレゼンでは「MSパワーポイント」を、というように、娑婆を制覇したマイクロソフトにひれ伏しているという感じだ。
 しかし、ロータスドミノやワープロソフト一太郎など、日本人としての琴線に触れるような造りを感じるソフト達がシェアを落として行くのは、多様性や多元性、代替性のリスク…とまでは言わなくとも、物寂しさを感じてやまない。そういえば、旅費問題調査班員であった当時は、庁内LANが未整備で、一人一台パソコンなど夢のまた夢であり、職場ごとに各々が非統一のソフトをインストールしていたものだ。私はかなり個性的で、職場で購入してもらった「東芝ルポライターDosV版」というワープロソフトを使っていて、線画と文字が自在に混在できることや文字配列のスクエアさなど、大いに気に入って「これが日本初の世界標準になるのでは」などと吠えていたものだが…。現状は皆さん御存知のとおりで残念だ。トホホ…。

(「人事課行革班11「【番外編】アクセスと競り負けるなロータス123。」編」終わり。「人事課行革班12「激動の不適正調査結果公表日」編」に続きます。)
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