●加治川周辺の活性化(その2)
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「新潟県新発田地域を流れる美しき加治川とその一帯の一層の活性化、桜の季節だけでない賑わいづくり」をテーマに知恵出しの座談会を開きますとアナウンスしたら、常日頃から色々と思いを巡らし、実際に行動に移している5人の頼もしいヒトたちが集まってくれた。
「五月女 奈緒美」さんは「道の駅加治川」の指定管理を受託もしている株式会社三福運輸の代表取締役。
本業の運送業では、人材不足で女性活用の必要性が高まる中で、運送業界で通常3%程度といわれる女性ドライバーを3割も雇用しており、「道の駅事業部」ではさらに女性雇用を増やせることや、将来的には障がい者雇用にもつなげられると考えているという。
本社の目の前にある「道の駅加治川」が、大動脈である国道7号沿いにあるにも関わらず寂しいイメージがあり、これを払拭しようと新発田市から指定管理を受託した。
加治川では、明治時代から「花見休み」と称し、近隣の大峰山で花見を楽しむことや、河川敷でフォークダンスをする習慣があったといい、それを活かして道の駅のコンセプトを「ピクニック」として取り組みを展開している。
通年稼働の道の駅として桜の季節以外の誘因の重要性を意識されていて、現在は、「桜」のほか「いちご」「いちじく」の3本柱で商品展開を図っているという。
「新井田 慎」さんは、父の個人事業の株式会社新井田塗装店を承継し、塗装による安心安全な健康住宅の提供をモットーに事業を行っている。塗装で世界をカラフルにしたいと思っているそうだ。
過疎化が進む中、地域の行事も少なくなり、コロナ禍で行事の中止が加速したが、子どもの頃、加治川ではいかだ下りレースが開催されるなど、大人が楽しそうにしていたことが印象深く、そうした取り組みが子供を地域に根付かせたり戻ってこさせる誘因の一つになるのではと感じている。
昨年9月に、商工業者だけでなく、女性社員や農家など有志で集まり、紫雲寺地区の活性化について打合せを行った際、県内シェア22.5%を占める越後姫(新潟特産のいちごブランド)を軸に盛り上げようと一致団結し、今年4月に初めて「越後の姫まつり」を開催し盛況のうちに終了した。本業を持ちつつ負担の大きい取り組みを実践に移した意欲と行動力に脱帽だ。
「関川 健」さんは「株式会社聖籠第一設備」の経営者で、聖籠町を中心に上下水道、ガス、さく井、消雪パイプなどライフライン事業に取り組んでいる。
4年前、衣料、アクセサリーの小売り等行う会社を立ち上げ、東京の三軒茶屋と新潟市にオフィスを構えた。飲食を楽しみながら洋服を見てもらうスタイルを提供していて、東京(三軒茶屋)で音楽イベントを開催する予定であり、こういった取組をいずれ新潟でも行いたいという。
本業とかなり離れた異業の展開は、人脈や考え方の幅広さや奥行きにもつながりそうで、創造的に知恵出ししていこうという関係づくりにおいてはとても嬉しい存在だ。ご本人も、今回の座談会を機に、聖籠町と新発田市が一緒になって盛り上がっていければと思っていると言ってくださった。
「間藤 秀一」さんは、父の会社「株式会社マトー」を承継し、瓦屋根や金属屋根工事、外壁の張り替えから雨どいの付け替えや庭木の伐採まで、住まいのトータルリフォームを行っている。
幼少時代、両親が会社経営等で忙しく、一緒に遊んだ記憶がないが、その代わり地域とのつながりが強く、地域の人から育ててもらった。加治川のいかだ下りレースや獅子舞が踊るお祭りなど、楽しい思い出があり、これからは育ててもらった地域への恩返しをしていきたいと言う。
これまでの「ふるわせ座談会」に参加いただいたISEZIや敬和学園大学、新潟食料農業大学、新潟職業能力開発短期大学、地域おこし協力隊員達のほか、新発田ロータリークラブなど様々な団体と連携し地域活動を行っているというから。地域振興の頼もしい”結節者”になっていただけそうだ。
加治川は、治水記念公園を中心に桜の季節だけ来訪があるのだが、地元の商工会議所が桜まつりを開催していたときは、水門に鯉のぼりを吊るし、桜とのコラボレーションを楽しんでいた。また、冬でも桜の雰囲気を出そうと、水門までの道中をピンク色にライトアップしたこともあったなどと、この先を考えていく上てで色々な情報をお持ちのようだ。
「カサハラ ケント」さんは、新発田市紫雲寺地区出身で、大学進学を機に関東へ出たあと現在横浜市に在住する「俳優・クリエイター」だ。
首都圏での新発田市出身者の交流の場「首都圏サポーターズクラブ」で再開した知り合いと一緒に新発田市のPR動画「もう、しんはったって、呼ばないで」を制作。更に、民放のネットサイトに掲載しているコラムの縁から、オリジナルのご当地カードゲームを制作し、新発田市内全小学校に寄贈するなど現在普及活動に取り組んでおられ、地域貢献度の高いクリエーターだ。
自身の経験を踏まえて、関東と新発田市の2拠点生活や、関東に住みながら新発田市と関係を持つことができるモデルを創りたいと話す。郷土愛を具体のプロダクトで実践する実績を重ねているばかりか、政策的な構想をお持ちであることに感嘆されられる。
(「新発田地域ふるわせ座談会32「加治川周辺の活性化(その2)」」終わり。「新発田地域ふるわせ座談会33「加治川周辺の活性化(その3)」」に続きます。)
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☆「新発田地域ふるわせ座談会」を日記と別建てで連載してます。
☆新潟久紀ブログ版で連載やってます。
①「へたれ県職員の回顧録」の履歴リストはこちら
②「空き家で地元振興」の初回はこちら
③「ほのぼの日記」の一覧はこちら
➃「つぶやき」のアーカイブスはこちら
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