嵐ファン・大人のひとりごと

嵐大好き人間の独りごと&嵐の楽曲から妄想したショートストーリー

ショートストーリー『WAVE』

2009年08月13日 | ショートストーリー
久しぶりのショートストーリーです
 
嵐のWAVEをBGMにどうぞ♪





     『 WAVE 』



早朝の海辺でその人を見た。

風に髪をなびかせながら、海の向こうに、何かを見ていた。

綺麗な横顔が気になった。

でも声はかけない。

触れてはいけないような空気に包まれていたから。


混雑する夏の海もこの時間はまだ静かだ。

俺と同じように海とたわむれるサーファーたちが数人、遠くに見えるだけ。

今朝はオフショアの波。

最高のコンディション。

名残惜しいけど仕事があるので切り上げる。

いつの間にか姿が見えなくなったあの人は俺の姿を見てくれただろうか。



それからも時々彼女を見かけた。

何回目かで初めて言葉をかけた。

「海、好きなんだね」

「あなたも」

そういって笑顔を交わした。



会うたびにひとつ彼女のことを知り、俺のことをひとつ話す。

好きな映画、好きな音楽、好きな食べ物。



夏の終わりに俺は彼女を花火に誘った。

「海の家のバイト仲間で花火やるからって、知り合いに誘われたんだけど

 一緒に行かない?」

「でも・・・」

「大勢のほうが楽しいから誰か誘って来てって言われたんだ。夏の思い出にどう?」

「そうね。夏の思い出に」

彼女の笑顔はいつも静かで優しかった。




花火をしたり、ビールを飲んだり、スイカ割りに興じたり、

思い思いに夏の終わりを楽しんだ。

みんなから少し離れて二人で砂浜に座った。

「誘ってくれてありがとう。楽しかった」

「そう、よかった」

「私、そろそろ自分の居場所に戻らなきゃね」

この日が来るのは分かっていた。

「寂しいな・・・いつかまた会えるかな」

彼女はゆっくり首を振った。

「わからない」


波の音が心を支えてくれる。

「俺はたぶん、ずっとここの海にいるから話したくなったらおいでよ」

「優しいね」

「そう、海の男は優しいの!」

フフッと彼女は小さく笑った。

「私ね、まだ笑えるんだってあなたと会って発見した。だから頑張ってみる」

「そうだね。もっといっぱい笑えるようになるよ、きっと」

「うん」

今夜は柔らかなオンショア。

月が綺麗だ。

友達の気持ちから前へは進まないと決めていたのに、胸が苦しい。

初めて言葉を交わしたときにはもう好きだったのかもしれない。



立ち上がって、砂を払うと彼女が言った。

「ありがとう。元気でね」

「ああ、君も」

どちらからともなく手を差し出して握手をした。

彼女を抱きしめたい気持ちをぐっと抑えた。

そんなことをしたら永遠に会えなくなりそうで。

いつか、彼女を置いて海に消えた彼のことが思い出になったら・・・

またこの海岸で巡り会えるだろうか。



「みんなで写真撮るぞ!集合!」

誰かが俺たちを手招きする。

「はい、一たす一は?」

「にぃー!」



日焼けした20人ほどの集合写真の中に、白い君の笑顔が小さく写っている。

隣に意味のないVサインをしている俺。

海を渡る風はかすかに秋の気配。




      
               --------end---------




さて、誰をキャスティングしましたか?

やっぱりサーファーといえば潤くんですよね

いやんカッコイイ

でも相葉くんでもいい感じ。

にのちゃんは海が嫌いだし、翔くんもピンと来ないなぁ。

漁師さんもサーフボードを持ってる姿がいまいちしっくりきません・・・

海は似合ってるんだけど。デヘ~



“WAVE"は2007年のアルバムTimeに収録されている曲です。

夏に聴きたいですね。

車で綺麗な砂浜が見える海岸線なんかを走りながら。

ええ、助手席にはおーちゃん、後ろには釣り道具一式・・・???

会話はもちろん魚のこと

包丁、まな板、わさびに醤油も忘れずに!

バナナとゆで卵はおーちゃん担当で。

ん~色気無い
コメント
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