西京極 紫の館

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成らぬものは成らぬのです

2013年12月16日 23時13分14秒 | 日々の雑感
録画しておいたNHK大河ドラマ・八重の桜最終回を観た。

初回から序盤の数回までは面白かった。
八重の男勝りの行動が生き生きと描かれていたと思ったし、
会津藩の「成らぬものは成らぬ」という家風は、
現代日本に失われつつある思想として新鮮に映りつつも、
自分の中にある“信念”というべきものが共鳴した。

だが、回を重ねるにつれテンションが下がってしまった。
序盤の華やかさや、福島の美しい風景も、
戊辰戦争に突入するとどんどんくすんで色褪せていった。
そしてそれは最終回まで続き、二度と彩りを取り戻す事はなかった。

そしてそもそもの題材が地味だったと云う事もある。
哀しいかな新島八重という人物が歴史全体に及ぼした影響は瑣末なもの。
はっきり云えば脇役だ。
ドラマがどうしても傍観者の視点になってしまう。
これは大河ドラマとしては大きなハンデだと思う。

主演の綾瀬はるか
新島八重というアクの強い女性を演じるのに適していたとは思えない。
兄・山本覚馬を演じた西島秀俊や、
二度目の夫で同志社大学設立者・新島襄役のオダギリ・ジョーは良かったし、
京都の初代知事・槇村正直を怪演した高嶋政宏は印象深かったが…
やっぱり歴史のど真ん中を走った人物ではない。

一年観終えて食い足りなさを感じた大河だった。

来年は岡田准一主演の「軍師官兵衛」。
黒田官兵衛自身はさておき、彼の周辺は信長、秀吉、家康という
まさに歴史のど真ん中をいく偉人たち。
ド派手で痛快な大河になる事を期待したい。


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