

カカ様の❝ご飯だよう❞の声を聞いて
草取りを中断して庭にある流し台に向かった、
洗うべき腕をふと見ると肘関節付近が
赤く染まっている、
視野の定まらない目には一瞬
血に見えた、
だが花粉だった、
❝あれ こんな花粉を持つ花が有ったっけ?❞
と振り返ってみるとプランターで成長した
オニユリが一輪
茎が倒れ掛かるような状態で咲いていた、
知らぬ間にこれに触れたに違いない、
添え木して真っすぐ立てようかと思ったが
脳裏を過ったのは
真っすぐ立ったオニユリより
斜めに咲いたオニユリの方が
オニユリらしい気がしてやめた。
そこで一句
❝小オニユリ 倒れ掛かって 咲きにけり❞
あるがままに。
一面開いた蓮の花が広がっている風景が
目に飛び込んできた、
場所は深谷市の17号線沿いで
道の駅「おかべ」の隣り、
この日(6月27日)
北本市の友人宅に向かう途中
道の駅に寄ろうとハンドルを切ると
開いた蓮の花の風景が広がっていた、
絶好の被写体に出くわして
急遽駐車場に車を停め
ミニサイズのカメラで撮影した、
池の淵に「古代蓮」と書かれた
案内板が建っていた、
時を同じくして千葉の友人タカさんから
千葉にある古代蓮を見に行ったと言って
ラインで写真が送られてきた、
比較するとピンクの色の濃さが違う、
地質の違いなんだろうか?
(千葉の友人重松氏撮影)
(千葉の友人重松氏撮影)
ラインでカサブランカの写真を
転送しまくっている、
最初は貰って来た時の2輪だけ開いた写真、
2日ほど前は5輪開いたこの写真、
私の中では❝美しい❞という思いがあるから
ほかの人にも見せてやりたいと言う気持ちになる、
今朝は最後の7輪目が開いた代わりに
最初に開いた花が零れ落ちていた、
7輪目が開いて咲き揃ったら
写真を撮りたいと思っていたが
願いは叶わなかった、
❝花の命は短くて~❞ である、
嘗て私はこんな歌(短歌)を作った、
❝歌で知り 映画で憧(こ)れた 遥かな地
カサブランカよ わが庭に咲く❞
ここで言う❝歌❞は1980年代(?)
日本の歌謡界で大ヒットした
郷ひろみ が歌う「哀愁のカサブランカ」、
ヒットチャートの上位を
永い間走っていたように思う、
そして憧れた映画とは他ならぬ
イングリット・バーグマン主演の
かの名作「カサブランカ」である、
とは言うものの実際は
我々より更に上の世代が親しんだ白黒映画で
当時の私は知ってはいたが見てはいなかった、
そこで作った短歌を現実のものにするために
態々レンタルビデオを借りてきて見た、
そんな色々な記憶が入り混じって
私のカサブランカ熱は未だ冷めやらぬ状態にある。
カサブランカはアフリカ大陸の北端
モロッコ領に属する港町である。
カカ様が友人から
カサブランカを一株貰ってきた、
そしてそれを活けるのに四苦八苦していた、
小さな花瓶だと安定性に欠ける、
大きな花瓶だと真っすぐに立っていない、
そこで私が小さな花瓶に入れて
花瓶ごと大きな花瓶に入れたらと
提案した、
見てくれはイマイチだけれど
花と花瓶のバランスも取れて
何とか収まった、
右側の花の中に見える
茶色のヤクは取った方が汚れないし
長持ちもすると言うので取った、
どういう訳か私はユリの花が好き、
嘗ては狭い庭で7種類ほど育てていたが
球根がうまく育たず
今ではテッポウユリと
オニユリだけになってしまった、
外出先から帰って玄関に入ると
ユリのいい匂いが迎えてくれる,
カサブランカは
ユリの中のユリ
つまり
❝ユリの女王❞だと思っている。