我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

ミヤコドリ

2024-12-29 06:38:31 | 俳句、短歌、及び文芸

ブログには千差万別の投稿者がいる、
私を例にとれば
日常の些細な出来事に写真を添えて
投稿している、
旅行を趣味にして記事を書くもの、
花の写真を投稿するもの、
文章を主体にしたり
写真を主体にしたり、
分類にはきりがない、
半年ほど前から注目しているブログがある、
鳥の写真をメインに
その動きを人間の所作に例えて
ユーモラスな文章を添えている、
写真も玄人肌で綺麗だし
文章にも味があって閲覧者の多い
人気のブログである、
先日
そのブログに ミヤコドリ の写真を見つけた、
この名は
高校時代に古文の授業で習ったのであろうが
伊勢物語の作者在原業平の歌(和歌)で
知るばかりで
私にとっては映像も含めて初めて目にする
珍しい鳥である、
興味を惹かれてブログの作者
Yさんにコメント欄で
写真をシェアーさせてほしいとお願いした、
早々に許可を頂いたので
その写真と歌をブログにした次第である。

“名にし負はば
いざ言(こと)問はむ
都鳥
わが思う人
ありやなしやと”


た か さ ご や ~

2024-09-19 06:53:45 | 俳句、短歌、及び文芸
一昨日(9月18日)

わが町の公民館で開かれた

能楽の勉強会に参加した、

自分の知らない世界に興味は深々だ、

講師は

この町の出身だという観世流の若い能楽師、

30人ほどが集う教室の周りには

色鮮やかな衣装、

古式ゆかしい面や扇子が展示されていた、

レジュメが配られて

初めに能の歴史を話してくれた、

続いてそれぞれの装束や面の使われる

場面などの説明があった、

2部では休憩を挟んで

参加者全員を含めて

謡(うたい)「高砂(たかさご)」の歌い方を

練習した、

❝たかさごや
このうらぶねにほをあげて
このうらぶねにほをあげて
つきもろともにいでしおの
なみのあわじのしまかげや
とおくなるおのおきすぎて
はやすみのえに
つきにけり
はやすみのえに
つきにけり❞

はぁ~

こんな文言だったんだ!

初めて 高砂 の文言を文字で見た、

忘れもしない

子供のころから明治生まれの父親が

酒に酔って興(きょう)が高じてくると

鼻歌を歌うがごとく歌っていた、

否 

子供心には唸(うな)っているようにさえ聞こえた、

そして結婚式に出席して披露宴になれば

イの一番に父が たかさごや~ を披露した、

時には村内の親類でもない家の結婚式に

招かれて披露していたことを思い出す、

わが家の歌好きのルーツは

ここにあるのかもしれない、

余談になってしまったが

今回の講義を通じてまた新たな興味が

ふつふつと湧いてきた。





「ベスト・エッセイ」

2024-08-17 06:37:16 | 俳句、短歌、及び文芸

          本文とは何の脈絡もないが北海道大沼公園   

 

読書があまり好きでない私が

こんなタイトルの本を買った、

2024年版、

光村図書発行で

日本文芸家協会編 とある、

この手のエッセイ集は以前には

文芸春秋社発行で

日本エッセイスト・クラブ編として

出版されていた、

私が持っている限りでいえば

1983年版から2006年版まで

20数年に亘って出版された、

読書の習慣の無い私も

このシリーズだけは毎年買って

読んでいた、

もっとも私の読書嫌いには例外が有って

エッセイなどの比較的短い読み物に

はむしろ関心は大ありだった、

性格からくるものかどうかは

分からないが長編を読み切るだけの

根気が無いだけなのかもしれない、

話を旧ベスト・エッセイに戻そう、

❜83年初版のエッセイ集「耳ぶくろ」には

錚々たる顔ぶれが名を連ねていた、

野坂昭如、開高健、新藤兼人、

金子兜太、阿川弘之、澤地久枝

酒井大岳、金田一春彦、井伏鱒二、

昭和を代表すると言ってもいい程の

人気作家から映画監督、俳人、

宗教家、言語学者などなど

いずれ劣らぬ有名人の名を見ることが出来る、

このシリーズの影響もあってか

私も内面をエッセイと言う手段で

表現したいと思うようになり

20年ほど前からブログを始め

今日に至っている、

始めた頃からの1,000篇に及ぶ作品群は

ブログサイト提供側の終了と共に

移転作業に失敗して消失した、

魂を注いでいただけに大きな傷となった、

有名、無名人の心に残るエッセイの幾つかを

いづれ紹介したいと思っている。


八十才の新人作家

2024-07-29 04:42:16 | 俳句、短歌、及び文芸

                                                  安楽寺の参道

 

こんな帯封のキャッチフレーズが目に留まり

この本を買いに出かけた、

丸橋 賢 作の

「はじまりの谷」と言うタイトルの小説、

著者は現在80才、

これが処女作なんだと言う、

しかも作者は私と同じ高崎市内に住んで

昭和初期の上州の山村が舞台だと言う、

文芸に些かの興味を持つ私としては

買わない訳にはいかない一冊であった、

 

最寄りの本屋は数年前に閉店、

已む負えず10キロほど離れた前橋市内の

大型スーパーマーケットの一角にある

本屋に行った、

本屋になど滅多に行かない、

読書の習慣が身についていない、

たまに買うのは短編集とかエッセイ集、

その他は旅に関する本くらいなもの、

本の探し方からしてよく分からないので

店員に聞いたら持ってきてくれた、

支払いも自分で機械を操作する仕組み

のようだ、

書いてあることをよく読めば

自分で出来ないことでもないが

先ほどの店員が丁寧に教えてくれた、

帰ってからチビリチビリ読んでいる、

 

内容は

昭和初期の山村に暮らす

純粋無垢の少年と隣に住む

家族から疎外された老人との交流、

老人は自然の中で

力強く生きる術を伝えるのが

使命であるかのように少年に接する、

九州生まれの私とは舞台は違えど

時代の共通性から

共感するものの多い内容であった。


カタバミ草

2024-07-12 08:19:29 | 俳句、短歌、及び文芸

ブログネタに事欠いて

昔 作った歌(短歌)を取り上げることにしたが

お許し願いたい、

 

❝花咲けば カタバミ草も 愛おしき

  梅雨の晴れ間の 庭の草取り❞

 

取っても取っても庭にはびこるカタバミ草

チョット油断するとプランターや植木鉢の中にまで

わがもの顔で根を張ってしまう、

でも開いた花をよく見ると意外ときれい、

こじんまりしてシンプルで雑草扱いするには

申し訳ない気分にもなる、

そんな心情を歌ってみた。