さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

ABKAI 市川海老蔵 第一回自主公演

2013年08月14日 | 歌舞伎座以外の歌舞伎



海老蔵丈歌舞伎十八番の内「蛇柳」を拝見にシアターコクーンへ。





そもそも「蛇柳」は宝暦13年(1763)に四世團十郎によって江戸中村座で初演されたもの。

ちょうど若冲さんが「動植綵絵」に取り組んでいたころだと思うが

それ以来上演が途絶え、七世が復活を試みたが上演はかなわず、

十世により昭和22年(1947)に復活上演されて以来その後再演されることはなかったそうだ。

その「蛇柳」を海老蔵丈が復活とくれば観に行かない訳にはいかない!

ご宗家の振付・演出によるまったく新たな構想でつくられた舞踊劇、

白塗りの助太郎・蛇柳の精魂・荒事の金剛丸と

それぞれに海老蔵丈の魅力が活かされていてなかなか良かった♪


もうひとつは「疾風如白狗怒涛之花咲翁物語」とめっぽう長いタイトルのついた「はなさかじいさん」

宮沢章夫氏の脚本・宮本亜門氏演出の新作歌舞伎

脚本に今一つ注文をつけたいが、全編竹本を使い、黒衣や舞台の大道具・小道具も

「歌舞伎」から逸脱しておらず、むしろそれらを効果的に使った演出がいい♪


そして海老蔵丈の三役。舞台に立っているだけでオーラを放つ人だけに

楽しげにかつ全力投球で演じている姿にあの中村屋がよぎった。

中村屋のは丸い魅力で成田屋はとがった魅力♪

これからも持ち前の魅力を武器に大いに挑戦してもらいたいと思った。


愛之助丈のいいおじいさんと吉弥丈のおばあさんも良かった♪






筋書にもかなりのこだわりが感じられてCOOL♪♪♪

小口も三方金でGORGEOUS!!!