
月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。
暮が近づくとなぜか決まって「奥の細道」の冒頭を思い出します。
年の移り変わりに、人生は旅、という感慨をもつからでしょうか。
先日、書店に入った時、来年の手帳を買うか買わないか、しばし迷っていました。
この夏にタブレット端末を使い出してからは予定はそのカレンダーに入力しています。
といってもそれは出先でのことで、ふだんは家で常用のパソコンから入力。
そのパソコンとモバイルPCとタブレット2台のカレンダーを同期させています。
1回どれかに入力すれば自動で同じスケジュールにしてくれるので便利です。
デジタル手帳で不便なのは、予定以外の書込ができないこと。
多少の記述欄はありますが、色々と書き込んだりするにはけっこうたいへん。
メモ帳みたいなものを併用する手もありますが別のアプリになってこれも不便です。
で、やっぱり紙の手帳を使おうかな、と迷っていたわけです。
先祖が紙魚ですから、紙というものに執着があるのかもしれません。
その店ではとりあえず白無地の文庫本サイズのノートを買ってきました。
メモの類はこれに手書き、しばらくはデジタル/アナログの両刀遣いで行ってみようかと。
デジタル隆盛の時代ですが、アナログ道具が消えるわけでもありません。
何より皮膚感覚、身体感覚と密着しているのがよいところです。
懐から矢立を取り出しておもむろに一句、風流じゃありませんか。
一家(ひとつや)に遊女も寝たり萩と月 芭蕉
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