結~つなぐ、ひらく、つむぐ~

身近な自然や社会との関わりを通して、マイペースで、新たな自分探しに挑戦しながら、セカンドライフ、スローライフを楽しむ。

アイン・ダラー~カラート・サマーン…「在りし日のシリア」(9)(2011.01.04)

2015-04-13 | ボランティア

 2010年12月25日、KさんYさんと、アイン・ダラー~カラート・サマーンに行きました。7:15、アレッポ向け出発。ハマに近づいた頃から霧が深くなり、窓の外の朝モヤに浮かぶ光景が幻想的でした。「こんなのは初めてだ」とKさん。

 バスは少しスピードを落として走り続けます。途中、街路樹の上半分がバッサリ切られ、枯れ木同然になっている光景が目につきました。ホムス市内でも、冬(雨期)を前に、町の街路樹がわずかな枝を残して伐採されていたのを思い出し、街路樹のたくましさを感じました。

アレッポ~アイン・ダラーの地図

 アレッポからSホテルDaily toursの車で、ダーラットアッザを通り、先月訪れたカッバシーンを東に見ながらバスータに入ると、近くをアフリーン川が流れ、広々とした農地が見えて来ました。大きなキャベツが未収穫のまま残されている畑を見ながらアイン・ダラーに到着。「この付近はクルド人の村で、クルド語が話されている」と運転手が話していました。

 入場料75SPを払い、3000年ほど前のネオ・ヒッタイト時代に、女神イシュターに捧げられたといわれる神殿跡に向かいました。小高い丘を登り、巨大ライオン像の前で撮影(写真1)。

写真1 ライオン像

 アイン・ダラーの出土品はおもにアレッポの博物館に展示されています。ここでは、神殿の基礎部分にある装飾模様や「翼を持ったライオン像」等を見ることができました(写真2)。

写真2 翼を持ったライオン像

 その後、来た道を戻り、カラート・サマーンの聖シメオン教会に行きました。5世紀に、シメオンが36年間柱の上で生活したといわれる柱があった中庭を中心に、十字型に4つの寺院が並ぶ、聖シメオン教会が建てられました。

 案内板前で、教会配置の説明等を聞き、中に入っていきました。受付で一緒にガイドブックを買っていた男女が、ガイドブックを音読しながら散策していました(写真3)。説明を読みながら直に確認しているのです。ガイドブックの効果的な活用法を教わった気がしました。

写真3 聖シメオン教会

  聖シメオン教会では、散策中に、イスラム教徒と思われる何組かの家族連れに会いました。子どもたちは気さくに、「Hello! How are you! What is your name?」と聞いてきます。そして、自分の片言の英語が通じたと知るととても喜び、親も誇らしげにしていました。

 2時に聖シメオン教会を出発、来た道をアレッポまで戻りました。途中には、過去の一時期に栄え、今では住む人もほとんどいない「うち捨てられた町」がいくつかありました。

写真4 アレッポ城

 今回の旅は時間的にゆとりがあったので、アレッポ到着後、スークからアレッポ城まで歩いて行きました。スークには、多くの店が軒を並べ、買い物客が多くにぎわっていました。アレッポ石けんを取り扱っている一画もありました。

 スークを抜けるとアレッポ城がそびえています。城回りの堀の幅や深さから、攻めにくい城であっただろうと推察されます。いくつかのツアー客が、城を背に写真を撮っていました。


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