ズレ:「原作は拝見していないので原作とは異なると言われてもどこがどう違うかは見当も付かず、原作者も脚本に当たられたうえでのアレンジだけに映画版は映画版のオリジナルとして何の問題もなく成立してる印象だぜ。
近頃の邦画じゃ珍しい3部構成で完結編は3時間近い長尺ながら改めて1作目から通しで見返したくなるくらいに謎解きの興味を最後まで引っ張る構成に力量が漲る一方、ストーリーには深刻なテーマが盛り込まれつつも20世紀中盤に少年時代を過ごした方なら思わず頬が緩むような脱力系の小ネタが随所に鏤められてて、本格科学冒険映画てないかにも20世紀っぽい謳い文句は長編推理娯楽大作とも読めるようでぃ。
これだけの巨編の実写に当たっては莫大な資金を要するのは当然ながら、その元となる漫画は創造主のイマジネーション以外はそれほどの経費を要さずに誕生することを思うと、日本の強力な文化産業として作者と読者を育もうてな麻生さんと共に去るのは決定的な漫画センター構想にも一理あるように思えてくるわな」