滋賀県東部を走る近江鉄道(本社彦根市)の資料や歴史を紹介する「近江鉄道ミュージアム」が、東近江市の近江鉄道八日市駅に2019年11月からオープンしている。車両機器の操作や運転士体験も楽しめるユニークな施設となっている。
<写真:京都新聞より>
近江鉄道は西武鉄道グループ会社であるが長年赤字で苦しんでおり、今後の近江鉄道のあり方について存続に向けて真剣に検討中である。
このミュージアムでは、2018年12月に施設の老朽化で閉館した彦根駅構内の「旧近江鉄道ミュージアム」の資料を活用し、気軽に見る、触れる、知る」をコンセプトに内容を充実させたという。
約80㎡の会場に、車両部品や駅名の看板など約30点が並ぶ。行き先を表示する方向幕は来場者が操作し、「八日市」「彦根」などの駅名、「臨時」「回送」など19種類のダイヤルに応じて表示を変えられる。木製の駅名看板や改札鋏(きょう)など時代を感じさせる資料も多い。
運転士の体験席は、実際に使われたアクセルやブレーキ、ドア開閉ボタンを設置。座席シートは、クリーム色で流線形の車体が親しまれ、今年5月に引退した700形「あかね号」から移した。駅員の制服を着て記念撮影もできる。
<写真:京都新聞より>
1893年(明治26年)の会社設立申請から現在に至る同鉄道の年表、沿線5市5町の歴史や観光地を紹介するパネル、信楽焼や日野椀(わん)など近隣市町の特産品も展示している。
■「近江鉄道ミュージアム」
場所: 東近江市の近江鉄道八日市駅
開館: 10:00~16:00
入館無料
<京都新聞より>