東近江江州音頭普及愛好会の3代目家元真鍮家文好さん(80)が作詞した江州音頭の新作「蒲生野ロマン音頭」が12月1日、市辺地区の住民らが参加したふれあいサロンで初披露された。
↑写真:滋賀報知新聞より
真鍮家文好さんにとって地区の歴史を歌詞にした江州音頭の制作は今回がほぼ初めて。新作には東近江市の市辺地区に残る古き良き伝承や歴史、名所などが歌詞に散りばめられており、文好さんは「江州音頭発祥の地でもある東近江市内の歴史が音頭で残せれば」と思いを込める。
制作のきっかけは、市辺コミュニティセンター主体で開かれている地元高齢者らの集い場「ご長寿ふれあいサロン」で江州音頭を披露してもらおうと、同センター館長の木田行男さんが文好さんに出演を依頼したことから。
文好さんが聖徳太子のゆかりある東近江地域11社寺をテーマにした江州音頭を制作した経緯もあって、「市辺バージョンもつくれるのでは」と意気投合。トントン拍子に話が進み、文好さんが地区に残る歴史資料などを参考にして歌詞をまとめた。
初披露となったこの日は、映像や音源の収録も兼ねて行われた。
歌詞には、万葉集の相聞歌や、市辺誕生の物語、点在する文化財や豊かな自然環境などが盛り込まれ、約15分間、江州音頭特有の七五調のリズムに合わせて声高らかに歌い上げられた。歌詞に出てくる名所や風景なども映像モニターで映し出され、参加した地元住民らは親しみを感じながら音頭に酔いしれていた。
文好さんは「音頭の時に使用する掛け幕は昔から万葉集の絵柄を使用しており、制作にあたり何かの縁を感じた。いいものができた」と話し、木田館長は「改めてこの地区の良さを知るきっかけになった。この江州音頭を通じて後世に伝えることができたら」と思いを語った。
文好さんは「音頭の時に使用する掛け幕は昔から万葉集の絵柄を使用しており、制作にあたり何かの縁を感じた。いいものができた」と話し、木田館長は「改めてこの地区の良さを知るきっかけになった。この江州音頭を通じて後世に伝えることができたら」と思いを語った。
郷土芸能 江州音頭
<滋賀報知新聞より>