8月25日(日)に、【滋賀・近江の先人第50回】で紹介した「謄写版(ガリ版)印刷の父・堀井新治郎」の、謄写版(ガリ版)を世界に広げた堀井謄写堂とゆかりのある岡村邸(東近江市岡本町)をガリ版伝承に活用して貰おうと、公益財団法人東近江三方よし基金(事務局・東近江市企画課内)に寄付した岡村惠次郎さん(故人)・治美さん夫婦=神奈川県横浜市=に8月19日(月)、全国コミュニティ財団協会から全国地域貢献顕彰会長賞が贈られた。
1893年(明治26年)4月に、堀井新治郎は東近江市岡本町から東京都に転居しているが、岡村家は代々、堀井謄写堂に勤務。
「岡村邸」は、惠次郎さんの祖父が、同市岡本町の堀井邸(現ガリ版伝承館)近くに建設した木造2階建ての日本家屋。建築年は不明だが、少なくとも戦前に建てられ、築80年以上は経過しているという。
三方よし基金への寄付に関する協議は2018年7月から進められ、正式決定の直後の2018年12月、岡村惠次郎さんは体調を崩して死去した。
全国地域貢献顕彰会長賞の伝達には、高齢の母・治美さんに代わって、長女の原田浩美さん(58)=横浜市在住=、次女の島田あゆみさん(50)=同=が出席。「父の希望に沿って、地域の人に有効に活用してもらえれば」と話していた。
今後の活用については、改修を経て、ガリ版伝承などの拠点としてオープンを目指している。
<滋賀報知新聞より>