今秋の少雨傾向で、琵琶湖の水位が低下している。
11月10日朝の水位はマイナス59cmで、例年の同時期に比べて20cmほど低い。このまま水位の低下が続けば船の航行や漁業に影響を及ぼす懸念もあり、滋賀県は状況を注視している。
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↑写真:中日新聞より
琵琶湖の水位は、東京湾の平均海面高のプラス84・371mを「0cm」とし、国土交通省琵琶湖河川事務所が、下流の水需要に合わせて瀬田川洗堰(あらいぜき)を操作して調節している。台風などの影響で比較的降水量が多くなる9月1日から10月15日まではマイナス30cm、10月16日から翌年6月15日まではプラス30cmを基準に調節している。
滋賀県によると、11月10日の過去30年間の平均値はマイナス36cm。
今秋は台風の接近がなく、大雨が降らなかった。気象庁のホームページによると、彦根市では9月の降水量は、平年値167・7mmに対して今年は60・0mm。10月は平年値が140・7mmで、今年は79・0mmと、平年の半分程度の降水量にとどまっている。
琵琶湖河川事務所は10日、洗堰からの放流量を毎秒17トンから最小限の毎秒15トンに変更した。滋賀県によると、雨が降らなければ2日で1cmほど水位が下がるという。
滋賀県は、9日に庁内の担当者会議を開き、状況確認や今後の対応を話し合った。マイナス65cmまで下がり、更に低下傾向が続くとみられる場合は、水位低下連絡調整会議を設置することとしている。
前回設置された2021年には、水面と桟橋との高低差が大きくなり、船の乗り降りや漁業に支障が出たという。
三日月大造知事は8日の定例会見で「水位の状況や影響を注視していきたい」と話した。
<中日新聞より>