今年の近江牛ナンバーワンを競う「2021『近江牛』グランプリ枝肉共進会」が21日、近江八幡市の滋賀食肉センターで行われた。
高級牛肉「近江牛」のブランドを守り、品質を高めていくことを目的に県畜産振興協会が主催。
第9回の今回は滋賀県内各地の畜産農家や牧場で丹精込めて育てられた雌26頭、去勢23頭の合わせて49頭が出品された。
枝肉は専門家により、さしの入り方や肉の色合い、脂肪のつき方などの格付基準にそって等級検査が行われた結果、「今年出品された枝肉は、若干脂肪が多い傾向が見られたが、全体にバランスのよい枝肉が数多く見られた。
A4等級9頭、A5等級40頭の高品質ばかりだった。特にグランドチャンピオンに選ばれた枝肉は、非常にバランスよく育てられており、きめの細かい霜降りで、筋肉バランスも良く、さしもまんべんなく入ったすばらしい枝肉だった」と高く評価された。

↑写真:滋賀報知新聞より
審査の結果、トップ賞のグランドチャンピオン(知事賞)には、近江八幡市安土町大中の橋場芳明さんの雌牛が選ばれたほか、優秀賞1席から優良賞2席まで計10頭が入賞した。
初めてグランドチャンピオンに選ばれた橋場さんは「コロナ禍の影響で、ホテルやレストランの需要が減ったが、近江牛のブランドに助けられたところがあった。今回の受賞を励みに美味しい近江牛の生産を続けていきたい」と話した。
【グランドチャンピオン】橋場芳明(近江八幡市)
【優秀賞1席】《雌》藤井博康(近江八幡市)《去勢》奥村博之(同)
【優秀賞2席】《雌》(有)森三商会(近江八幡市)《去勢》高井和紀(同)
【優秀賞3席】《雌》(有)澤井牧場(竜王町)《去勢》谷治雄(近江八幡市)
【優良賞1席】《雌》松村厳(東近江市)《去勢》(株)鈴木牧場(近江八幡市)
【優良賞2席】《雌》田中正一(近江八幡市)《去勢》(有)古株牧場(竜王町)
午後1時から競りが行われ、全体的には2~3千円台で取り引きされたが、グランドチャンピオンに選ばれた枝肉は、5732円(1キロ当たり)の最高値がついた。今回の最高値は、コロナ禍で暴落した昨年4月(近江八幡市枝肉共進会)の2431円と比べると、2倍以上に回復した。
<滋賀報知新聞より>