滋賀県と彦根市が進めている「彦根城のユネスコ世界遺産登録」に関し、7月4日、永岡桂子文部科学大臣が文化審議会世界文化遺産部会の意見として、「今年から試験導入された『事前評価制度』を活用して検討を進めるべき」と発表したことに対し、同日、三日月大造知事は「現状に照らした丁寧なすり合わせが必要であることを考慮に入れていただいた上での意見・判断と受け止める」としたコメントを発した。
国の世界遺産登録暫定一覧表に記載された資産のうち、今年の世界遺産登録推薦への審議を行ってきた同審議会は彦根城について、「暫定一覧表記載から長期間が経過しており、世界遺産委員会の諮問機関である「イコモス」による世界遺産の価値に係る評価も多様化している中で、その顕著な普遍的価値について、「イコモス」との対話を踏まえ更に検討を進める必要がある」とし、同制度を活用し今後の方向性を検討することで「イコモス」の評価次第では、その指摘に応じて提案内容の見直し、あるいは推薦の可否の検討も視野に入れて取り組むべき」としている。
国際記念物遺跡会議(ICOMOS)
世界の歴史的な記念物、文化遺産および遺跡の保存に関わる専門家の国際的な非政府組織であり、ユネスコのヴェネツィア憲章に基づき設置された記念物および遺跡の保護に関するユネスコの諮問機関である。
1965年設立。『記念物および遺跡の保存修復憲章』によって設立される。
諮問機関との対話を通じて質の高い推薦を促すことが期待できる一方、改めて残された課題などに対応するため推薦書原案などを精査しなおす時間を要すことになり、滋賀県と彦根市では2025年の登録を目指していたが、最速で27年までかかることになった。
これに対し三日月知事は同コメント内で「彦根城の価値を世界の中で議論していただける新たな機会となり、大きな一歩を踏み出す機会になるものと前向きに捉え、この制度を有効に活用して世界遺産登録に向けた道筋を切り開いていけるよう、今後の対応を文化庁と相談してまいりたい」としている。
これに対し三日月知事は同コメント内で「彦根城の価値を世界の中で議論していただける新たな機会となり、大きな一歩を踏み出す機会になるものと前向きに捉え、この制度を有効に活用して世界遺産登録に向けた道筋を切り開いていけるよう、今後の対応を文化庁と相談してまいりたい」としている。
<滋賀報知新聞より>