国友鉄砲研究会メンバーで模型飛行機マニアの鈴木健市さん(長浜市八幡東町)は、江戸時代の発明家、国友一貫斎(1778〜1840年)が考案した飛行機絵図の縮尺模型を製作し、「国友鉄砲ミュージアム」(長浜市国友町)で展示している。
↑写真: 滋賀夕刊より
絵図面は一貫斎が鳥に模した飛行機を描いた「阿鼻機流(あびきる)大鳥秘術」。寸法も書いており、文政13年(1830年)に江戸幕府に提出した飛行機構想の資料とみられる。
鈴木さんは少年時代から模型飛行機、グライダーなどの製作が趣味で、一貫斎発明品の復元企画で鳥形飛行機の製作を担当。縮尺10分の1模型を木と紙を材料に1カ月半がかりで1月末ごろ完成させた。大きさは縦66㌢、横120㌢。
実際には飛べない構造だが、鈴木さんは「図面には鳥のように飛びたい強い願いが現れている」といい、数々の発明品を生み出した実績から「あと5年も長生きすれば世界初の飛行機を完成させた可能性がある」と、その才能を惜しんでいる。更に、一貫斎の自画像では、手にした掛け軸から鳥が飛び出す図が描かれており、この絵からも飛行機への関心の高さがうかがえるという。
特別展「一貫斎への招待」で3月末まで展示される。期間中は無休。
問い合わせ:0749(62)1250
<滋賀夕刊より>