彦根市の彦根総合高校の3年生が卒業制作で、自転車のルーツとされる江戸時代のペダル式三輪車「新製陸舟奔車(りくしゅうほんしゃ)」を復元した。

↑写真:中日新聞より
発明した彦根藩士・平石久平次(くへいじ)翁(1696〜1771年)の250回忌が営まれた菩提寺である「長松院」(彦根市中央町)に展示された復元品を見た生徒が、2カ月がかりで完成させた。
自転車のルーツ「新製陸舟奔車」復元
展示:2月16日~3月末まで
場所: 長松院(彦根市中央町4-29)
*展示し、試乗もできる。
【滋賀・近江の先人第138回】自転車のルーツとされる三輪車「新製陸舟奔車」を発明・平石久平次(彦根市)
https://blog.goo.ne.jp/ntt000012/e/0b877e04ab06d08338d759604bc8f7c8
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制作したのは彦根総合高校総合学科人文自然系列の生徒20人。例年、歴史の授業で地域文化学習として、国宝彦根城や彦根仏壇などを学んでいる。
2020年度はコロナ禍で課外授業ができず、悩んでいたときに平石を知った。
平石は、ペダルを立ちこぎして後輪を回し、ハンドルで前輪の向きを変える舟形の三輪車を発明。絵図も残されている。平石の偉業を紹介したテレビ番組で復元され、市立図書館に寄贈。250回忌で長松院に展示された。
復元品を生徒が見学したのは昨年10月。自転車のルーツを考えた人が彦根にいることを初めて知り「作ってみたい」と取り組んだ。
中心になったのは村西晃徳さんで、復元品を観察し、絵図も参考に、ホームセンターで売っている物で木製の三輪車を完成させた。
村西さんは「ペダルで後輪をどう動かし、ハンドルでかじをどう切るか悩んだ」と話すが、宮大工の祖父の技術を幼少から見てきた体験や溶接を父から習い、制作に生かしたという。
復元した作品は、長さ2.2m、幅1m、高さ1.2mの木製で「彦総式新製陸舟奔車」と名付けられた。
<中日新聞より>
<中日新聞より>