↑大海人皇子(後の天武天皇)と額田王の銅像
額田王(ぬかたのおおきみ)は生歿年不詳であるが、万葉の代表的歌人で才色兼備の女性とされ、7世紀後半に近江に関係の深い歌を多く残している。彼女をめぐる中大兄皇子(天智天皇)と大海人皇子(天武天皇)の兄弟の恋のさや当てが、672年の壬申の乱を惹き起こしたと、まことしやかに言われている。別説では額田王が物部氏出身で皇族の権力争いに巻き込まれた女性との見方もあり、彼女が読んだ万葉集の歌の解釈も異なるから奥が深い。
滋賀県内にはその「額田王」にちなんだ場所が2つある。
一つは東近江市の「蒲生野万葉の森船岡山」と竜王町の「妹背の里公園」である。
広義には両方とも場所的に「蒲生野」の地域にあった。
東近江市にある「蒲生野万葉の森船岡山」は歴史的検証されているに対して、竜王町の「妹背の里」は明らかでないともいわれ、東近江市の「蒲生野万葉の森船岡山」に対抗するかのような公園である。
いずれにせよ、5月12日(日)、大海人皇子(後の天武天皇)と額田王の銅像を訪ねて妹背の里を訪ねた。公園には多くの家族連れが楽しんでいたが銅像を求めて来ている人は見当たらなかった。