プロ野球ドラフト会議が今日20日に迫り、滋賀県ゆかりの選手たちが注目を集めている。
今年の春夏甲子園を沸かせた近江高校の山田陽翔投手(18)や、彦根東高校出身の慶応大エース増居翔太投手(22)らの指名が有力視される。
近江高卒業から2年半、社会人チームの西濃運輸(岐阜県大垣市)で腕を磨いた林優樹投手(20)も満を持してドラフト当日を迎える。
一度下げた脚をもう一度高くあげる独特な投球フォームでテンポよく打者を打ち取る技巧派左腕、林投手。高校生だった2019年のプロ野球ドラフト会議では指名されなかったが、社会人野球を経験し、成長した姿で再び20日のドラフト会議での指名を待つ。
4歳のころ、兄と姉の影響で野球を始め、地元リトルシニアを経て近江高校へ進学した。2018年の夏の甲子園3回戦で、2年生ながらも先発としてマウンドに上がり、8回まで11奪三振、被安打3の好投で球場を沸かせた。
3年生ではエースとして夏の甲子園に出場。U−18日本代表にも選出され、ロッテの佐々木朗希投手などとともに日の丸を背負って戦った。春夏通算3回の甲子園出場を果たし「こんなに甲子園に行けるとは思わなかった。近江高校あっての今の自分」という。
卒業後は西濃運輸の硬式野球部へ。ただ1年目は左肘の疲労骨折で、全くボールに触れずに過ごした。「思うように野球ができず苦しかった」と語る。
この期間にトレーニングに励み、2、3年目も徹底して体作りに取り組んだ。60kgロほどだった体重は74kgに増加し、高校時代は120km後半だったストレートの球速は最速147kmへ。20kmほど球速差のあるチェンジアップやカーブ、スライダーでリズムよく打たせてとる今のスタイルを確立させた。「しんどいとこから逃げなかった」とこの3年間を振り返る。
「ファンの人から愛される選手になりたい。やれるだけ長く野球を続けたい」と将来を見据える。