おだわらぐらし

縁あって引っ越した 相模の国_小田原
一杯見て 一杯歩いて 一杯味わった三年半の思い出

山月・旧大倉男爵別邸(共壽亭)

2008-11-02 20:47:25 | 小田原-建物
(・・・下からのつづき・・・)
食後、館内を拝見したいのですが、と言ったら 「どうぞ どうぞ~^^」との事。
東の大広間は その時間 他のお客様があったので拝見叶いませんでしたが、他のお部屋は自由に見せて頂けました。
又、てっきり締め切り と思った 昔の玄関も通らせて頂けました。

という訳で 改めて、割烹旅館山月・旧大倉男爵別邸__
 

↑もしかしたら これが 「男爵邸」としての元々のお玄関だったのでしょうか?
 
↑私たちがお食事を頂いた部屋。玄関の左(西)、になります。
 
↑玄関を入った先。
 正面の板襖をあけると 「応接室」です。
 
↑応接室の天井。松の透かし彫りの欄間、板と網代を市松にした天井が綺麗。

そうそう、館内の照明は ほとんど「複製品」なのですが、一箇所だけ「オリジナル」が使われている部屋があるのです。実はそれが 私たちが食事を頂いた「玄関西の部屋」なんですよ。
__という訳で、はい、↑これが「オリジナル」。
すりガラスに鳳凰が描かれています。


↑二階への階段は「螺旋」です。

↑同じ階段を二階から見たところ。

お二階も見せて頂きましょう。
 
↑二階南の客室
 
↑板襖には螺鈿が施されています。
 (きっと夜は蝋燭のあかりに光るんだろうなあー)
 
↑飾りだなの下の 引き戸の蓮の葉(?)の部分は金属のようなんですよ。
 どういう手法なのでしょう? 木の板に 金とも銀ともつかない色の葉が 柔らかく光っていました。(「高蒔絵」とかいうのになるのかなあ?)

↑二階には 炉を切った客室もありました。
 お茶会もできそうですね。

・・・ とこんな豪勢なお館をお持ちだった 大倉男爵って?
ググったら とてもちょっとやそっとじゃ読みきれない程の記事が・・・。
まずは図書館で伝記を借りて ゆっくり読もうと思います^^;
(それから、ホテルオークラの「大倉集古館」にも行ってみましょう! それからそれから もう一度「山月」をお訪ねして 大広間を見なくちゃ!)

山月さんでお昼を頂きました

2008-11-02 16:38:57 | 小田原-食
割烹旅館・山月は、元々 明治・大正期の中堅財閥「大倉財閥」の創始者=大倉喜八郎の別邸、だったそうです。
http://www.0465.net/omise/sangetsu/index.html?CATEGORY=118
↑去年、小田原に引っ越す前からこの「0465.net」の「山月」の頁の美しい画像に憧れていたnumabe一家。
9月に引越し、落ち着いたら お訪ねしようと思っていたのにー
「山月」は去年11月に閉館。

「これだけの建造物が 鉄柵の向こう、だなんてー、もったいないー」
「カムバーック 山月!」

・・・と思っていた、のですが
先日 亭主がバイクで山月の前を通ったら
 門の鉄柵は取り外されており、

↓こんな張り紙が。


おお すると 営業を再開しておられるのだな?
さっそく予約を!

と そういう訳で、大変長い前置きになりましたが、
今日、念願の「山月・旧大倉男爵別邸」に行って参りました。

門をくぐってから玄関まで 長い長いアプローチが続きます・・・。
 
↓途中には滝まで。
 
 ↑「志ら雲の瀧」だそうです。横には伊藤博文の命名碑も
更に行くと(やっと?)
 坂の上に旅館の建物が見えてきました↓
 
↓こちらが入り口になります。
 
↓長ーい廊下。
 「ごめんくださーい!」(←かなり大きな声で^^;)
 返事がないので 勝手に上がると、廊下の途中に「受付」がありました。
 (珍しい造りのような・・・)
 
↓通されたのは 南西の角の部屋。
 三方に窓があり、木々に囲まれた深山のお堂に入ったよう。
 (落ち着くのなんの^^)
 
↓北には床の間がありますが、男爵はこの床の間を椅子代わりにして この前にテーブルを置いてらしたそうですよ。
 そそ、床の間の左に小さなドアがありますね?
 武者隠しのようですが 雪隠(トイレ)でした(^^;)
 

では 頂きます!
 
目にも舌にも美味しいお料理の数々。
 
御飯はミニ海鮮丼でしたよ。

デザートつき。
↑どれもみんな おいしかったですー♪
 これで3500円。(もちろん場所代+税サ込み^^)
 自信をもってお接待に使えます!

因みに、今回のこの3500円の会席、というお膳は メニューとしてはありません。
実は 予約の電話をした時 前出の「0465.net」のメニューの頁を見ながら「3500円の会席を頂きたい」って言ったのです。そしたらお店の方が _ 「実は私ども 前の山月さんと そこまでの引継ぎをしておりませんので 3500円の会席料理がどういう内容かわからないんです。 予算3500円のお昼食、という事で承らせて頂いていいですか?」
(なんと! 山月さんは オーナーさんが変わっていたんですねー。と 驚きつつも・・・)
「はい、それで結構です、よろしくお願いします。お訪ねするの楽しみにしてますー^^」チン
そーかー そーだったんだー ふーむー
電話を切ってから 訳もなく暫し不思議な余韻にひたりました^^;


経営者の交代については 今日仲居さんから改めて聞きましたが__
今年1月にはとりあえずバトン・タッチしていた、そうです。が、修理に時間がかかり すぐには営業ができなかった、のだとか。(4月からまず食事のみの営業を始め、宿泊は5月から受けていた_そうです)

いや、何はともあれ 営業再開はめでたい。
旧大倉男爵別邸は 小田原の宝の一つですからね。

長くなったので、建物については 別項で改めて・・・(つづく)