11月13日のコンサートを聴きに久し振りに上京した。
この日は、ベートーベンのピアノ協奏曲第3番とリヒアルトシュトラウスの英雄の生涯。
ピアノのソロはブロンフマン、指揮はアンドリス・ネルソンスの組み合わせでで共に初めて聴いた。
最初に登場したブロンフマンは前屈みの姿勢で年齢にしては覇気がない。次に登場したネルソンスは以前より激ヤセで病み上がりか。
演奏が始まると、ネルソンスの分かりやすい指揮にオケが正にこれがウィーンという優美な音で心配を吹き飛ばす。
ブロンフマンのソロは上手いのだろうが心を揺さぶるようなものではなかった。伴奏の素晴らしさにも拘わらず残念な結果だった。
気になったのが、アンコールの拍手を受けて袖に帰る時に、この日はコンマスの隣に座っていた女性コンマスに一言掛けていた。顔は笑っていなかったから文句でも言ったような。元々この組み合わせは相性が良いとは思われないのに指揮も苦労しながら調整していたが、ピアノの直近で弾いていたヴァイオリンに代表して不満をぶつけたのか?
二曲目は「英雄の生涯」でリヒアルトシュトラウスの中でも特に好きな曲。
ネルソンスはボストン響やライプツィヒ・ゲヴァントハウス管とリヒアルトシュトラウスを録音しており得意のようだ。
ダイナミックかつ繊細な指揮にウィーンフィルが応じて曲のストーリーを見事に描き上げた演奏に感動した。
前から7列目の席だったのでネルソンスの指揮と表情も良く見えた。きっかけを与えるだけでなく5本の指でアーティキュレーション等も細かく指示していた。
この曲はヴァイオリンの長いソロが特徴でもあるが、今回のコンサートマスターのシュトルデさんの演奏はニュアンスといい音色といい今まで聴いた中で最高だった。ベルリンフィルで樫山大進が弾いたソロでは淡々と弾いている感じでシュトルデさんのほうが一枚上だっと思う。
昨年のベルリンフィル高松公演ではモーツァルト交響曲29番の出だしが合わないということがあったがペトレンコの分かりにくい指揮と試用期間中のコンサートマスターがカバーできなかったのではと思っている。いずれにせよ、現在の最も聴きたいオーケストラは?と聞かれれば、ウィーンフィルと即座に答えるだろう。
偶々、凄い愛好家の方のブログに今回のプログラムの演奏評が掲載されていたが、ブロンフマンの評価、シュトルデさんの評価、ベルリンフィルとの比較など私の感想と合致する点が多くびっくりした。自分の評価、感想に自信が無かったが氏のブログを見て少し安心した。
今回はサントリーホールの音響を確かめるのも大きな目的だった。
カラヤンのアドバイスによりベルリンフィルハーモニーホールと同じヴィンヤード型となっている。音響設計は世界的に有名な豊田泰久氏で彼の代表作の一つ。詳しくは以下の本を参照ください。(音響設計家・豊田泰久との対話 コンサートホール × オーケストラ)
豊田氏は福山市の出身で地元のリーデンローズも手掛けこちらも音が良いと定評がある。今回のコンサートの休憩中ロビーで彼を見かけたので挨拶をし感動を伝えた。リーデンローズは少なくとも広島県では最も音の良いホールと思っている。というのは広島市にもオーケストラの使えるホールは5つ位は有るだろうが古い。以前、ウィーンフィルも聴いたがその魅力を十分には感じられなかった。
肝心のサントリーホールの音響はといえば、私が聴いてきた中で群を抜いた素晴らしさだった。それは今回がウィーンフィルで、奏でられる音が世界一ともいえる美しい音だから、ということも大きく関係しているだろう。機会が有れば他のオーケストラも聴いてみたいと思わせるホールだ。しかしながらAIで調べると、「2027年1月から秋頃までの期間、全面的な改修工事が予定」とあるので注意せねば。
この日は、ベートーベンのピアノ協奏曲第3番とリヒアルトシュトラウスの英雄の生涯。
ピアノのソロはブロンフマン、指揮はアンドリス・ネルソンスの組み合わせでで共に初めて聴いた。
最初に登場したブロンフマンは前屈みの姿勢で年齢にしては覇気がない。次に登場したネルソンスは以前より激ヤセで病み上がりか。
演奏が始まると、ネルソンスの分かりやすい指揮にオケが正にこれがウィーンという優美な音で心配を吹き飛ばす。
ブロンフマンのソロは上手いのだろうが心を揺さぶるようなものではなかった。伴奏の素晴らしさにも拘わらず残念な結果だった。
気になったのが、アンコールの拍手を受けて袖に帰る時に、この日はコンマスの隣に座っていた女性コンマスに一言掛けていた。顔は笑っていなかったから文句でも言ったような。元々この組み合わせは相性が良いとは思われないのに指揮も苦労しながら調整していたが、ピアノの直近で弾いていたヴァイオリンに代表して不満をぶつけたのか?
二曲目は「英雄の生涯」でリヒアルトシュトラウスの中でも特に好きな曲。
ネルソンスはボストン響やライプツィヒ・ゲヴァントハウス管とリヒアルトシュトラウスを録音しており得意のようだ。
ダイナミックかつ繊細な指揮にウィーンフィルが応じて曲のストーリーを見事に描き上げた演奏に感動した。
前から7列目の席だったのでネルソンスの指揮と表情も良く見えた。きっかけを与えるだけでなく5本の指でアーティキュレーション等も細かく指示していた。
この曲はヴァイオリンの長いソロが特徴でもあるが、今回のコンサートマスターのシュトルデさんの演奏はニュアンスといい音色といい今まで聴いた中で最高だった。ベルリンフィルで樫山大進が弾いたソロでは淡々と弾いている感じでシュトルデさんのほうが一枚上だっと思う。
昨年のベルリンフィル高松公演ではモーツァルト交響曲29番の出だしが合わないということがあったがペトレンコの分かりにくい指揮と試用期間中のコンサートマスターがカバーできなかったのではと思っている。いずれにせよ、現在の最も聴きたいオーケストラは?と聞かれれば、ウィーンフィルと即座に答えるだろう。
偶々、凄い愛好家の方のブログに今回のプログラムの演奏評が掲載されていたが、ブロンフマンの評価、シュトルデさんの評価、ベルリンフィルとの比較など私の感想と合致する点が多くびっくりした。自分の評価、感想に自信が無かったが氏のブログを見て少し安心した。
今回はサントリーホールの音響を確かめるのも大きな目的だった。
カラヤンのアドバイスによりベルリンフィルハーモニーホールと同じヴィンヤード型となっている。音響設計は世界的に有名な豊田泰久氏で彼の代表作の一つ。詳しくは以下の本を参照ください。(音響設計家・豊田泰久との対話 コンサートホール × オーケストラ)
豊田氏は福山市の出身で地元のリーデンローズも手掛けこちらも音が良いと定評がある。今回のコンサートの休憩中ロビーで彼を見かけたので挨拶をし感動を伝えた。リーデンローズは少なくとも広島県では最も音の良いホールと思っている。というのは広島市にもオーケストラの使えるホールは5つ位は有るだろうが古い。以前、ウィーンフィルも聴いたがその魅力を十分には感じられなかった。
肝心のサントリーホールの音響はといえば、私が聴いてきた中で群を抜いた素晴らしさだった。それは今回がウィーンフィルで、奏でられる音が世界一ともいえる美しい音だから、ということも大きく関係しているだろう。機会が有れば他のオーケストラも聴いてみたいと思わせるホールだ。しかしながらAIで調べると、「2027年1月から秋頃までの期間、全面的な改修工事が予定」とあるので注意せねば。