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ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第23話 イフニアの意味

2023-02-14 18:32:34 | エピローグ
205第23話イフニアの意味
ミーターの大冒険 
第九部
エピローグ
 
第23話 

イフニアの意味


あらすじ

 ミーターたちはハニスとの再会を期待してイフニアに向かうべく、ファー・スター2世号のあるダリバウのイケアに戻った。

 その時、イルミナからハニスの拘束の事実を知らされる。

 あとから駆けつけて来たアンセルム・ロドリックとともにイフニアに行くこととなり、アンセルムから意外な展望を聞かされる。

 ダリバウからイフニアに行く途中、ファー・スター2世号の前に、12000年に一回というダリバウの太陽とダリバウの衛星ルエリスとの皆既日食が現れる。この現象は、ミーター一行に何の暗示になるだろうか?

 アンセルムは、アルカディア・ダレルの小説を読んでいるペイリー・リャンにペイリーの父ダニールの歴史を、厳かに、そして優しく語る。ルエリスの名前の由来を。

 漂泊のシンナックス人は今や地球から見た場合の星座レチクル座付近の奥の大マゼラン銀河にさらなる次のターゲットを決めて、このダリバウやイフニアから出て行ったことをペイリーとアンセルムは同時に了解した。


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ミーター ハニスさん、ハニスさん、見るからにお元気そうです。やっとお会いできました。18年ものあいだ、ご苦労様でした。
 僕もやっと帰って来ました。
 不死の従僕様にもお会い出来ました。
 そして銀河の最果てに人類の故郷、地球を再発見出来ました。
そしてその放射能に汚染されていた地球をもう一度甦らすことも出来ました。
 この旅は少しを残して大成功と自負しています。

ハニス ミーター君、ご帰還、おめでとう!よくやってくれました。
 ただ、君に申し訳ないのは、当のファウンデーション、ターミナスの現状だ。
 しかし、幸いにも、ここにいるアンセルム・ロドリック殿やコンパー君、そしてイオスのドースさんのおかげでだいぶ先が見えてきた。

 そこにいられる若きご婦人が、あの不死の従僕様の娘様ですね!

ミーター その通りです。我らの新しいメンバーです。地球の衛星のペイリーさんです。この方は、なんとあのガイア生まれだと聞いております。

ハニス おそらく、銀河復興の最終仕上げとしてのターミナスと第2ファウンデーションの新しい連帯を築くために、不死様が遣わされたのでしょう!

ペイリー ハニスさん、はじめまして!月女のペイリー・リャンです。パパがわたしをターミナスまでご同行させたのには、もう少し訳があるみたいです。直接わたしにはパパははなしてはくれませんでしたけどねぇ。
 そのように思えてしょうがありません。

 とくに、ロドリック様からダリバウの月とダリバウの太陽の重なりあう様を観てからずっと感じるようになっております。

 銀河の歴史にあるルエリスのことが心に引っ掛かっています。

ハニス どういうことでしょう?
 もう少しお話ししていただけますか?

アンセルム ハニスさん、代わりにわたしがお話しした方がいいのかも。
 
 さ迷えるシンナックス人ですよ。
 銀河復興の土台は、ルエリスに戻ることでしょうか。あるいは、ルエリスの魂の復興と言ってもいいです。

 ルエリスの宣託の『宇宙の大霊の業』に次のような一文があります。
 「汝よ、宇宙の大霊にむかって新しき歌を歌え、
宇宙の果てまで出て行って、
宇宙の大霊を誉めよ!」

 銀河復興に、本当に必要なもの、ルエリス思想の核心がここに述べられています。
 
 今、我らが真に目覚めることとは、人類相互の相反ではなく、さらにもっと高みに目を見開き「新しさ」を求めて限界を突破して行くことでありましょう。

 そうですよね、ミーターさん、ペイリーさん!

ミーター 心からご同意いたします。

ハニス 俺も若い頃、ここイフニアで過ごした。
 みんなも知っているだろうが、「ターミナス」とは、最終地点という意味よりも「折り返し」地点という意味らしい。そして「イフニア」とは「無限」という意味だ。



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