桜燕館 -さくらつばめの気まぐれブログ-

日々の雑感と、たま~の旅日記。

桜燕日記 Apr. 11, 2019

2019-04-11 22:00:00 | 桜燕日記
 昨日開かれた政府の経済財政諮問会議で、民間議員が提言した就職氷河期世代の集中支援。
 政府は、3年間の集中プログラムを通じて、この世代を正規就労に結びつけ、高齢期の生活保護入りを阻止したい考えである、という。
 対象となるのは、1993年から2004年ごろに卒業期を迎えた世代のうち、フリーターやパートといった非正規社員、無職など約400万人に上る。

 先月、内閣府により、40歳から64歳にかけての中高年のひきこもりが、全国で約61万人いるとの推計値が発表された。就職活動でのつまずきや退職したことなどをきっかけにひきこもり、長期化している人も少なくない。
 ひきこもりの高齢化については、以前から専門家の間で繰り返し指摘されてきたこと。今回、初めて内閣府による調査が行われ、その衝撃的な結果に、ようやくこの世代への本格的な支援を決めたかのような印象を受ける。

 私自身は世代的に今回の支援の対象に入っているが、大学を中途退学しているので、いわゆる新卒フリーターではない。
 新卒ですら希望の職に就けないような世代にあたるため、先天性の疾患を抱え、定期的に病院通いもしなければならなかった中での就職はハナから無理であると諦め、非正規の職を転々としながら、現在に至っている。

 民間議員の提言に基づく政府の集中プログラムでは、ハローワークや大学、経済団体などが連携する協議会を通じて支援対象者を把握し、具体的な数値目標も定めて、ひきこもりやフリーターなどの数を減少させていく、という。
 しかしながら、断続的かつ非正規でありながら職に就いてきた私でも難しいところがあるのに、長年にわたって社会との接点を断ってきたひきこもりを、僅か3年間のプログラムで定職に就かせるまで持ってくる、というのは、結局は絵に描いた餅にしかならないのではないか、という気がしてならない。

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