人はいずれは死ぬものと理解はしていても、私たちは無意識のうちに、その事実を遠ざけています。それは、まだ、遠い先のことであり、今の自分には関係がないと思っています。しかし、いざ身近な人の死に直面したとき、私たちはその深い悲しみやショックとどう向き合っていくのでしょうか。
イギリスの精神分析学者ジョン・ボウルビィは、大切な親しい関係の人と何らかのかたちで死別した場合、残された人が一般的にたどる心理を4つのプロセスにまとめています。
第1段階は、無感覚・情緒危機の段階です。死を知らされた直後から、その後、数時間~1週間ほど続くといわれています。激しい衝撃に茫然としてしまい、死を現実として受け止めることができません。死の事実を納得できず、信じられない気持ちで一杯になります。
第2段階は、思慕と探求・怒りと否認の段階です。死を事実として受け止め始め、強い思慕の情に悩まされ、深い悲嘆が始まります。しかし、その一方で、死別したことを本当だと認めることができず、強い愛着が続いている段階で、この時期には、なぜ助けられなかったのかという責任をめぐって、怒りや抗議も見られるといわれています。
第3段階は、断念・絶望の段階です。死別を現実のものとして受け入れ、愛着が断念されます。死別した人との関係を前提に成立していた心の在り方・生活が意味を失い、絶望、失意、抑うつ状態が大きくなる時期です。
第4段階は、離脱・再建の段階です。それまで向けられていた、死別した人への愛着から離れていくことができるようになります。死別した人との思い出は、穏やかで肯定的なものとなり、場合によっては新しい愛着の対象が見出される段階です。新しい人間関係や環境の中で、再建の努力が始まります。
しかし、誰もがこのようなプロセスで死別の悲しみやショックから立ち直っていくわけではありません。喪失の悲しみや将来への不安、自責の念等から抑うつ状態に陥り、悲嘆が慢性的なものとることもまれではありません。そういう人達を支えるのが、グリーフ・ケア(悲嘆ケア)といわれるものです。グリーフ(grief)とは深い悲しみの意味で、身近な人と死別して悲嘆に暮れる人が、その悲しみから立ち直れるよう、そばにいて支援することです。励ますのではなく、相手に寄り添う姿勢が大切といわれています。
イギリスの精神分析学者ジョン・ボウルビィは、大切な親しい関係の人と何らかのかたちで死別した場合、残された人が一般的にたどる心理を4つのプロセスにまとめています。
第1段階は、無感覚・情緒危機の段階です。死を知らされた直後から、その後、数時間~1週間ほど続くといわれています。激しい衝撃に茫然としてしまい、死を現実として受け止めることができません。死の事実を納得できず、信じられない気持ちで一杯になります。
第2段階は、思慕と探求・怒りと否認の段階です。死を事実として受け止め始め、強い思慕の情に悩まされ、深い悲嘆が始まります。しかし、その一方で、死別したことを本当だと認めることができず、強い愛着が続いている段階で、この時期には、なぜ助けられなかったのかという責任をめぐって、怒りや抗議も見られるといわれています。
第3段階は、断念・絶望の段階です。死別を現実のものとして受け入れ、愛着が断念されます。死別した人との関係を前提に成立していた心の在り方・生活が意味を失い、絶望、失意、抑うつ状態が大きくなる時期です。
第4段階は、離脱・再建の段階です。それまで向けられていた、死別した人への愛着から離れていくことができるようになります。死別した人との思い出は、穏やかで肯定的なものとなり、場合によっては新しい愛着の対象が見出される段階です。新しい人間関係や環境の中で、再建の努力が始まります。
しかし、誰もがこのようなプロセスで死別の悲しみやショックから立ち直っていくわけではありません。喪失の悲しみや将来への不安、自責の念等から抑うつ状態に陥り、悲嘆が慢性的なものとることもまれではありません。そういう人達を支えるのが、グリーフ・ケア(悲嘆ケア)といわれるものです。グリーフ(grief)とは深い悲しみの意味で、身近な人と死別して悲嘆に暮れる人が、その悲しみから立ち直れるよう、そばにいて支援することです。励ますのではなく、相手に寄り添う姿勢が大切といわれています。