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不登校の増加と教育制度の問題 №291

2024-12-23 13:23:49 | 公認心理師
 中学生の不登校生徒数(令和5年度)は216,112人 (前年度193,936人)で、在籍者に占める割合は6.7% (前年度6.0%)で、どのクラスにも不登校の生徒が2人~3人いるということになります。中学生の親世代の30年前に比べると、なんと5倍に増加しているのです。不登校のきっかけは、いじめや学習の遅れ、家族との分離不安、適応障害、教師との相性など様々な要因が複合的に影響していることが多く、対応に苦慮することが多いのも事実です。
 ただ、現代の成熟した社会環境における多様な人材育成に対応するためには、もっと柔軟な教育制度が求められるのも確かです。近代の学校制度は産業革命とともに進化し、労働力の需要に応じた教育を提供するために発展してきました。産業革命により、工場労働が主流となり、学校制度が工場労働に適応するように変化しました。
 多様な個性の児童生徒30人~40人を一クラスにまとめ、始業時間や下校時刻を厳格に時間管理し、制服の制定をはじめとする校則による規律重視の指導は、うがった見方をすれば、工場労働者として勤務する訓練をしているようなものです。   
 教育の理想は、一人ひとりの個性や能力に応じたカリキュラムが組まれることです。オンライン教育や柔軟な時間割をもつフレックススクール制度、特別なニーズを持つ生徒を含む複数の生徒が学べるインクルーシブ教育、実際の課題解決を通じて学ぶプロジェクトベース学習など、学びのスタイルはもっと柔軟であるべきではないでしょうか。
 不登校の生徒の皆さん、保護者の方々、気軽にカウンセリングルーム・ウィルにサポートを求めてください。
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№290 依存症になりやすいタイプの人  

2024-12-16 12:53:58 | 公認心理師
 うつ病になりやすい人の病前性格として、几帳面で生真面目、責任感の強い人があげられています。周囲の人々には高く評価されますが、自分の中にストレスを貯めこんでしまい、うつ病になるといわれています。
 精神科医の松本俊彦先生によると、依存症も、だらしない人がなるというよりも、責任感の強い、自立的な人がなるもので、人に頼れない、SOSを出せない人ほどなりやすいということです。依存症は単なる快楽を求める行為から生じるものではなく、むしろ心の痛みやストレスから逃れようとする行為であると指摘しています。アルコールや薬物、ギャンブルなどを使用することで一時的にその痛みを和らげようとします。
 それらの行為は、脳の報酬システムに直接働きかけ、ドーパミンの分泌を増加させ、一時的に快感を得ることができるので繰り返し使用するようになりますが、次第にその効果が薄れ、依存状態に陥るということです。

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