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父親との関係がうまくいかなかった少女は? №292

2025-01-14 13:31:01 | 公認心理師
 スイスの心理学者ジャン・ピアジェ(1896-1980)は子どもが父親との関係で傷つくことで、その後の人生に大きな影響を及ぼすと考えました。 「永遠の少女」とは、父親に対して永遠に愛されることを求めますが、その要求が叶わずに傷つくという概念です。父親との関係において何らかの形で傷ついた女性は、自らのおかれている関係に絶望し、一定の年齢が過ぎても、心理的には少女のままで、根本的な依存状態にあり、他人にいわれたままの役割を引き受けるだけで、自分の生き方ができない女性のことをいいます。
 その対極に位置するのが、「アマゾネス」といわれ、父親に対して敵意を持ち、その敵意を他の男性に向けるという概念です。「武装せるアマゾーン」で、心の痛手や自分自身を守るために、鎧をきて武装するかのように、男性的・父性的なアイデンティティを築き上げる女性のことです。ちなみに、アマゾーンとは、弓をひくのに邪魔になるからと乳房を切り取った女性「乳房のない女性」という意味だそうです。これらは、相対するものとして現れるのではなく、一人の女性がその時、その場でいろいろな生き方を実現していくのだともいわれています。
 父と娘は、一歩間違うと疑似恋愛や擬似的な夫婦としての側面をもってしまうような、危うさもあります。
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