TBS系で放送している「噂の東京マガジン」で,上信越道で現在施工中の「熊坂トンネル」の問題を報じていました。
あの番組は,問題点は鋭いものの,最後は「役所が悪い」で全部片づけるのでちょっと詰めが甘い点と恣意的な部分があるのですべては信用できないのですが,少なくともこの番組を見て良かったのは,「このニュース,全く知らなかった」ということでした。
トンネルの偽装工事疑惑?
番組終了後,ネットでニュースを調べましたが,扱っていたのは長野県地方版くらいで,全国版ではネットも含めてほとんど扱っていませんでした。
そこで,番組を見ていない方やこのニュースを知らない方のためにこの熊坂トンネル問題の概要を説明しますと,現在工事中の熊坂トンネルにおいて,規定のコンクリート量を充たしていない部分が現時点で判明しているだけでも40カ所以上に及ぶことが判明し,受注者の道路公団が工事のやり直しを指示したというものです。
この仕様を満たさない工事について,元請け業者のピーエス三菱・北野建設共同企業体側では,「設計ミスと現場責任者の判断ミス」と説明し,あくまでも偽装ではないとのことですが,検査時には問題ないとしてスルーしたのがかなり意図的な検査対策が行われてたとして,>調査団側は「組織ぐるみの偽装の可能性もある」とのことで,今後も調査を続けていくと言うことです。
つまり,一言で言えば「故意か過失かはともかく,トンネルのコンクリートがたらず,危ないトンネルを造ってしまっていた」ということです。
さて,この問題,なぜ大きく報じられなかったのでしょうか。時期的には最初の不適切施工が発覚したのが今年の1月,その後3月末までに補修する予定が逆にその頃からどんどん不適切箇所が増えてきたというわけですから,世の中まさに「ガソリン税暫定問題で,無駄な道路工事を見直すべきかどうか」で世論が高まっていた時期です。とすると,偽装か否かはさておき,このような不適切工事が税金の無駄になりかねないがみんなどう思う?って問いかけるにはもってこいの時期とネタだったと思います。なのに報じなかったのが不思議でなりません。
ところで,仮にこれが本当に組織ぐるみの偽装だとしたら,まさに私が以前書いた「おいしい道路工事の話(第6章:道路偽装工事疑惑)」そのものです。当然,一企業の判断だけではなく,高速道路絡みとなると国会議員や官僚も絡んでいる可能性は極めて高いです。ガソリン税25円はこうしてどぶに捨てられていくのです。
今回の工事は,完成検査前なので,すべて業者負担で行われますが,実際のところ「仕様未満」道路や構造物は山ほどあります。以前にも書きましたとおり,道路を造るということを否定するつもりはありませんが,であれば,まずはこうした「いい加減施工」を根絶することが求められます。
そして,検査や監査,これをもっと強化する必要があります。ここ数年の諸問題は,すべて「検査や監査がない,またはおざなり」というのが大きな要素でもあります。検査や監査に金をかけることが無駄遣いだという批判もありますが,いい加減なものを作ってあとで痛い目に遭うということの方が,よっぽど無駄遣いが大きいといえるでしょう。
また,毎度同じことをいいますが,企業も「いい加減」にやると,必ずそれ以上の損害が発生するということを再度認識するべきです。
「ばれなきゃ何でもあり」こんな時代はもう終わりにしましょう。
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あの番組は,問題点は鋭いものの,最後は「役所が悪い」で全部片づけるのでちょっと詰めが甘い点と恣意的な部分があるのですべては信用できないのですが,少なくともこの番組を見て良かったのは,「このニュース,全く知らなかった」ということでした。
トンネルの偽装工事疑惑?
番組終了後,ネットでニュースを調べましたが,扱っていたのは長野県地方版くらいで,全国版ではネットも含めてほとんど扱っていませんでした。
そこで,番組を見ていない方やこのニュースを知らない方のためにこの熊坂トンネル問題の概要を説明しますと,現在工事中の熊坂トンネルにおいて,規定のコンクリート量を充たしていない部分が現時点で判明しているだけでも40カ所以上に及ぶことが判明し,受注者の道路公団が工事のやり直しを指示したというものです。
この仕様を満たさない工事について,元請け業者のピーエス三菱・北野建設共同企業体側では,「設計ミスと現場責任者の判断ミス」と説明し,あくまでも偽装ではないとのことですが,検査時には問題ないとしてスルーしたのがかなり意図的な検査対策が行われてたとして,>調査団側は「組織ぐるみの偽装の可能性もある」とのことで,今後も調査を続けていくと言うことです。
つまり,一言で言えば「故意か過失かはともかく,トンネルのコンクリートがたらず,危ないトンネルを造ってしまっていた」ということです。
さて,この問題,なぜ大きく報じられなかったのでしょうか。時期的には最初の不適切施工が発覚したのが今年の1月,その後3月末までに補修する予定が逆にその頃からどんどん不適切箇所が増えてきたというわけですから,世の中まさに「ガソリン税暫定問題で,無駄な道路工事を見直すべきかどうか」で世論が高まっていた時期です。とすると,偽装か否かはさておき,このような不適切工事が税金の無駄になりかねないがみんなどう思う?って問いかけるにはもってこいの時期とネタだったと思います。なのに報じなかったのが不思議でなりません。
ところで,仮にこれが本当に組織ぐるみの偽装だとしたら,まさに私が以前書いた「おいしい道路工事の話(第6章:道路偽装工事疑惑)」そのものです。当然,一企業の判断だけではなく,高速道路絡みとなると国会議員や官僚も絡んでいる可能性は極めて高いです。ガソリン税25円はこうしてどぶに捨てられていくのです。
今回の工事は,完成検査前なので,すべて業者負担で行われますが,実際のところ「仕様未満」道路や構造物は山ほどあります。以前にも書きましたとおり,道路を造るということを否定するつもりはありませんが,であれば,まずはこうした「いい加減施工」を根絶することが求められます。
そして,検査や監査,これをもっと強化する必要があります。ここ数年の諸問題は,すべて「検査や監査がない,またはおざなり」というのが大きな要素でもあります。検査や監査に金をかけることが無駄遣いだという批判もありますが,いい加減なものを作ってあとで痛い目に遭うということの方が,よっぽど無駄遣いが大きいといえるでしょう。
また,毎度同じことをいいますが,企業も「いい加減」にやると,必ずそれ以上の損害が発生するということを再度認識するべきです。
「ばれなきゃ何でもあり」こんな時代はもう終わりにしましょう。
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この会社ということではありませんが,結構各地で「偽装工事」は恒常的に行われているようですね。私も,以前ちょっと記事にしましたが,少なくとも「道路工事」においては,仕様どおり作られていないという事案は結構あるようですし,産廃を一緒に混ぜているという話も聞いたことがあります。
ごく一部の企業の話であると信じたいものですが・・。
今回の偽装工事と報道された件は本当に偽装か現場の施工ミスかは調査することで次第にわかってくるでしょう。
しかし、完全100%偽装と言えることをピーエス三菱では行った事例があります。
他の業者が受注してそれを元請・下請契約なしでピーエス三菱が施工し、書類もピーエス三菱で作成し、いかにも受注業者が施工しましたよという形で役所に渡った件もあります。
他にはまだ表沙汰になってない「ある物質」がコンクリート内に埋まっている構造物があります。
犯罪行為的な偽装かどうかは,調査団の調査結果に委ねたいと思います。現時点では情報が少ないので何とも言えません。
ただ,確かに「政治家が悪い」というのは短絡的すぎるかもしれません。結局,このトンネルに限らず,今までの公共事業は結構「複合的なーなー」でいい加減な工事が多かったというのが実情といえるでしょう。
今後,外資系企業がどんどん公共事業分野にも参入してくると思います。そうなると,「なーなー的関係」ではとても太刀打ちできず,外資に負ける可能性があります。そうなると,円が流出することになり,ますます日本経済はおかしくなります。そうならないためにも,日本の土木企業は「外資に負けないために一生懸命まじめにやる」という姿勢を今以上に示すべきでしょう。「なーなー的関係」は結局,自分の首を絞めることになりかねません。
従って、まあ-まあ-謝ったからいいではないかで済まないと考えますし、短絡的に政治家に問題ありの意見にも組できません。
実際には他の建設箇所は絶対調査しないでしょうが、特に道路トンネルなど土木公共工事の結果は我々の生命安全にかかわることです。いままで厳しい懲罰を与えないから日本の建設会社は不正を犯し続けるのです。
日本も徐々に罰金が高くなりましたが欧米のように不正が明るみになったら加懲罰的な二百億、三百億円の罰金を犯した会社にかけるべきです。そのために会社が潰れてもしょうがない。犯罪を犯したのだか。
私個人的には,野党はもちろんのこと,今の与党に対してもおっしゃるほどの強い信念を感じないのですが,それは各個人の考え方かと思います。
ただ,おっしゃるとおり,今こそ国民が一丸となって駄目政治を世直しする時期に来たといえます。目先のことだけではなく,長い目で見て「何がこれからの日本にとって大切なのか,重要なのか」という観点をしっかりと持っている政治家を選ぶということが大切なのかもしれませんね。
まーまーの独り言でしたm(_ _)m
確かに,今回の一件は,必ずしも一建設会社の責任だけで解決するものではないと思います。
本当に攻めるべき場所は,建設会社ではなく,むしろ「建設会社を食い物に使っている政治家と官僚」だと私も思います。
ただ,そのためには,食い物にされた建設会社も声を上げる必要があるのかな,って思います。そうしなければ,いつまでたっても建設会社は「政治家の食い物」という構造から抜け出せません。
まぁあやまってるんだから良いんじゃないの?
何も受注者の責任だけじゃ無いと思うよ。
結局、発注者が悪いんでしょ?どこの建設会社
だってこんだけ公共事業をメディアで叩かれたら
大変に決まってるじゃん、あなた達いろいろ言っ
てますが、身近に建設関係に従事している人
必ず一人はいるでしょ?本国は建設国家なんですよ
、そんで、馬鹿な視聴者はメディアのあんな
わざとらしい情報に翻弄されて言いたいこと
言ってるだけですよ、長野県大好き人間さんが
言ってたけど、調査するんだったら本国の全ての
建設会社の調査しなくちゃダメだよ、ちゅうか
無理でしょ?机上の空論いってないでさぁ、
もっと国の政治家に文句行った方が利口だと思うよ
ガソリン高いのも、公共事業が終わってるのも
政治家が全てでしょ?違う?ちっぽけな建設会社
攻めたって意味無いじゃん!それが君たちの正義
ってやつなのかな?それって寒いよホント・・・
まずは結果が第一ですから,なぜこうなったのか,どうすれば再発を防止できるのかをしっかり検証して発表するべきだと思います。それが大手企業としての責任といえるでしょう。
もちろん,発注側も「自分は正しく発注した」とふんぞりがえっていないで,「より正確な監督をするにはどうするべきか」をまじめに考えるべきでしょう。
こうした信頼の積み重ねをしていく必要があるのです。
言い訳や責任のなすりつけよりも、まずは謝罪が最優先でしょう。
そうでないと、こういった事がだんだんと広がっていき、それこそ税金滞納が当然の時代になるのもあながち極論と言い切れなくなると思います。
まずは調査団の調査結果を待ちたいと思います。
そもそも,公共事業は結構危ない橋を渡っている場合がありますから,まずは発注者たる国や自治体がしっかりとチェックする必要があるでしょうね。
どこが訴えられるところですか?そもそも誰から訴えられそうですか?
ピーエス三菱、北野建設が参加した公共工事は全て公平な第3者機関を使って調査が必要だと思う。