今日のテレビニュースで崖っぷち犬がもらわれて行ってからのことが流れていた。
沢山の欲しい人がいる中から選ばれた家だからどんなだろうと興味があるのか?。
大きな犬小屋を作ってもらい幸せそう。でも犬小屋に入らず、土を掘ったり夜は遠吠えしたり、噛んだり、なつかないと伝えていた。当然よね。ずっと野良していたんだから首輪もリードも慣れないし、ちょっとやそっとでは飼い犬にならない。時間、期間がかかる。平成9年秋、私は首輪をしている捨て犬に出会った。リードが外れて迷ったのか、転勤かなにかで要らなくなって捨てられたのか解らない。野良はずっと歩き続けて何処かへ行ってしまうものだけれど、この犬は女の子で恐がりだったのか近所に住みかを見つけて住み始めた。私はどうしても助けてやりたくなり、何処が住みかか探したり、顔なじみになるよう毎日、付いて歩くようにした。だんだん慣れきてドックフードをやると食べるようになったがリードを持って付けようとすると逃げた。2カ月過ぎてやっと住みかを見つけた。路地の奥曲がって又曲がって誰も来ないだろうという所を自分で見つけて夜はそこにいたのだろう。何といじらしい。おいでと言うと「もう疲れた助けて」と私に寄り添ってきて素直にリードを付けさせてくれた。随分いじめられて怪我もしていた。「野良」から「しろ」「花子」と名前を変えた。近所の人たちも喜んでくれて花子は人気者になった。でも、本当はそれから大変だった。2カ月、野良をしていたからマンションの部屋に慣れ、普通の子になるまで半年以上はかかった。根気がいる。お互い努力がいるんだ。かわいそうだからでは飼えないよね。私の布団を独り占めして大きな態度で寝ている顔を見て嬉しくて泣いた。そして、花子は、その布団の中で私に抱かれて死んでいった。捨てられて私に拾われて幸せだったかと大声で私は泣いた。
崖っぷち犬も時間はかかるけれど慣れてくれると思う。ゆっくり、可愛がって欲しい。
そしてみんな捨てないで。捨て犬がなくなることを祈る。