本日は
表千家家元において
天然忌が執り行われました
曇り空の
不安定な天候が気がかりでしたが
持って行った折り畳み傘を
一度も開くこともなく
お家元での一日を
しずかに過ごして参りました
表千家中興の祖
七代如心斎が亡くなられたのは
江戸時代中期の1751年
今から267年前のことだそうです
享年47歳であったといいます
平成からまた新たな時代へと
移っていく今の代にあって
200年以上も前に生きていた
茶人の遺徳を偲び
その教えを受け継いでいこうと
大勢の人が集まって供養する
その特別な場に
自分も一茶人として
参列させていただいているご縁が
なんだか不思議で
花寄せと且座を見学しながら
有り難さがこみあげて参りました
花寄せの後
貫名宗匠から
次のようなお話がありました
花寄せでは
家元がすでにお花を供えられているのに
さらに多くの花々を
沢山の花入れに入れていくのは
それは
諺にいう「屋根の上に屋根」(=無駄なこと)
ではなく
薬師寺東塔の裳階(もこし)のごとく
家元が青磁花入れに入れられた
一輪の白芙蓉を
ひきたてるものであり
そのような花を入れる修練を
日頃から積み重ねていかねばならない
という
含蓄のあるお話でした
今回は
社中の中から
5名の方が一緒に参列されました
5年前に
どきどきしながら初めて一人で
天然忌に参加させていただいた日のことを
ついこの間のことのように思い出しながら
残月亭に掛けられた天然円相に手を合わせ
この導きに感謝申し上げ
さらなる精進を誓って参りました