先日名古屋の実家に帰った時
母と探し物をしていて
母の桐箪笥の引出しを開けてみたら
なんと!
母が結婚前にいただいたお茶のお免状が出てきました
私の実家も母の実家も
普段から緑茶と同じように
お抹茶を日常的に飲んではいたのですが
母に「御流儀は何だったの?」とたずねても
「表裏流?・・・忘れた!」
といつもはぐらかされていました
ところが今回
不審菴のお免状が見つかって
母も結婚する前に表千家を習っていたことがわかり
なんだかうれしくなりました
あらためてお免状を見てみると
現在私達がいただくものと少し違っていることに気がつきました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/ef/eb1078bbaf701f5be6d7fbbf6c847f8e.jpg)
2通あるのですが
上の1通は
母の先生だった柴田宗耕先生宛になっています
荒川順子(母の名)殿
右習事相傳
相済候事
昭和二十九年九月
不審菴 宗左 (即中斎宗匠の花押)
柴田宗耕殿
そして下の1通は
その柴田宗耕先生が母宛に
習事十三箇条を書き記して下さっているようです
右之條々・・・・・・(←読めない)
今般令相傳者也
柴田宗耕先生の花押もあります
日付は同じく昭和二十九年九月になっています
ということは
昔は教える先生が弟子に対して
このような免状を一人ひとりお書きになっていたのですね・・・・
ほんの一昔前には
お茶の先生はこんな風に相伝をされていたことを
知ることができました
相伝ということは
家元が相伝者と認めた方に教授することを
教授者自身が家元から許される
という意味だったのだと
あらためて気づかせていただきました
今年は
社中の方に唐物と盆点を相伝させていただくことに
なっています
単なるお免状の取り次ぎに終わらない
その責任と重みを感じながら
相伝させていただきたいと思います