天井から降りてきた酸素マスク
上海浦東国際空港に緊急着陸したVN311便
還暦背包族(bei bao zu)放浪記 その182
11月4日(月)
成田発 ハノイ行きベトナム航空 VN0311便は上海上空の4万フィートから急降下した。
機長の機内アナウンスに、コックピットの慌ただしいやり取りが混じっている。
緊迫しているように聞こえる。
突然、ヴァーンいう大きな音と共に、天井から酸素マスクが降りてきた。
マスクを着用して、深く椅子に腰掛けて下さいと言っている。
マジかよ。
後方から、こげたような匂いがしてくる。
突然、機体が激しく振動する。
マジかよ。
どんどん降下する。
機内のモニターは既に消えている。
カシヲの高度計で確認すると3千フィートを切っている。
機内は緊張のためかシーンとしている。
耳が痛くなる程の急降下だ。
不時着するのかよ。
マジかよ。
機長がシステムにトラブルが生じ、ハノイまでの継続飛行が困難なので、上海浦東国際空港に4~6分後に着陸すると言っている。
着陸だよな。ランデイングだよな。
不時着でないよな。
口がカラカラだ。
マジかよ。
スムーズな進入だ。
地表が見える。墜落は無いな。
ランデイングした。
13時24分だ。
死ぬかと思った。