クリシュナのバターボール(mahabalipuram)
還暦背包族(bei bao zu)放浪記 その201
3月22日(土)
Chennai、チェンナイ
まだマドラスと呼ばれていた頃に来たことがある。
もう、三十数年前のことだ。
何処の空港から来たのかは忘れたが、夕方にマドラスに着いた。
確かインデアンエアライン航空と言う名だったが、今は無いようだ。
そのエアのスチュワデスと次の日の昼に、マドラス一番のホテルのカフェでデートの約束をした。
初めてのことで、天にも昇るような気分だった。
一時間も前にそのカフェに行き、生カシューナッツの炒め物でビールを飲んでいた。
しかし、約束の時間はトオに過ぎている。
動くことが出来ない。
自動巻きゼンマイの人形のようにギコチナイ動きで彼女を待つ。
名も何にも知らない。
今日の昼にタジコラマンデルホテルのカフェで会おうというだけである。
休みだからマドラスを案内してくれると言う。
それだけだが、動けない。
何時間待っただろうか、記憶に無い。
ひとり寂しく帰ったことだけは確かだ。
インドは何処に行っても暑い。
マドラスはマドロスの夢のまた夢だ。