松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆大和市おもいやりマスク着用条例を考える(完)全国初

2020-08-23 | 1.研究活動
 書いているうちに、どんどんイヤな奴になってきたので、このあたりにしよう。

 大和市は、市民にマスクをしましょうと呼びかけるといった内容を条例の専決処分で行ったのは、全国初を意識したものと言われている。

 私も、横浜市にいたとき、全国初を目指せと言われてきた。たしかに、横浜市は、公害防止協定を結び、条例化し、それが国の公害立法をリードしてきた。そのコツはいくつかあるが、別の機会にしよう。

 さて、この「全国初」であるが、これは全国で最初という意味ではない。国が切り開けなかった政策課題を国に先駆けて、全国で最初に始めるという意味である。

 国の対応は、常に後追いになる。なぜならば、全国が対象だからである。いわば護送船団方式なので、全体が揃わないと進めない。それではとてもたまらないと言って、先行自治体が、条例を作ることで、それが護送船団のスピードアップに寄与し、新しい方式に変えるのが、全国初の政策の意味である。

 最近では、所沢市の空き家条例が、全国の流れを作り、国の空き家法につながった。渋谷区のパートナーシップ条例も、婚姻は男女という国法では十分、カバーできない現状を踏まえてつくられている。これも多くの自治体に広がり、早晩、国法にも影響を与えるだろう。

 横浜市を辞めてからも、全国初を目指すという私のマインドは、変わらない。
 新城市の若者政策条例・若者議会条例も、国の省庁の縦割りからはみ出る、若者の出番づくりを試みる全国初の条例である。この6月に制定された市長選挙立候補者の公開政策討論会条例も、立候補者の選挙から、有権者・市民の選挙に転換する全国初の試みである。

 全国初というのは、歩みが遅れがちの国の後押しをして、日本全体でレベルアップするトライアルだと思う。
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