松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆励ます行政評価研修(白岡市)

2019-07-08 | 励ます行政評価

 行政評価も新しい局面に入ってきた。


 昭和の時代の成功体験、平成の時代の行政評価ブームをへて、そして令和の時代にふさわしい行政評価である。


 白岡市では、いくつかの実践をやっているが、今回は、そのひとつの到達点を伝える研修となった。二回の入替制で、私が1時間くらい話し、事務局から説明という段取りだった。


 いつもそうであるが、1回目と2回目は、話が少し違ってくる。総じて、2回目のほうがコンパクトにまとまりよくなる。1回目の反応を見て、微修正ができるからである。


 質問があり、「困ったことはなかった」といった内容であるが、困ったことと言えば、この委員会は、宿題が大変で、委員全員、会議当日までの準備が、大変だったと思う(自らまいた種ともいえるが)。


 これは附属機関のあり方とも関連し、ようするに、附属機関の委員さんは、お客さんではないということである。当事者だから、担当者になったつもりで、準備してくる。実際、委員全員、本当によくやったと思う。でも、満足感はあるのではないか。


 こうした委員会に委員として出てくる方のなかには、これまで行政に対して、注文を付けるパターンでやってきた人もいると思う。しかし、多くの場合、注文を付けても、暖簾に腕押しだし、そのうち行政も警戒して、話を聞いている素振りをするが、実は聞いていないというパターンに遭遇した体験を持つ人も多いだろう。


 言うことは言ったが、何も進まないもどかしさは、これはイラつくことだろう。だから次には、さらに、強い口調で注文を付けることになって、悪循環のマイナスサイクルにはまっていく。


 これに対して、今回の議論のような熟議型の提案形式だと、できるものと出来ないものがはっきりわかり、できるもののついては、このように進めようという合意ができる。100%は実現できなくとも、半分は実現でき動いていく。


 100%全開で、言うだけ言うパターンと、半分だけではあるが実現でき、物事が進んでいくパターンと、どちらが満足感があるか。


 まじめにまちを良くしようと意見を言う人にとっては、少しでも物事が進み、しかも、できない部分は、その理由が納得できるという進め方のほうが、ぜんぜん満足度は高いと思う。


 参加した委員の満足度を図る指標のひとつが、再任である。白岡市では、市民委員の再任を認めているようであるが、再任希望があるかどうかが、この私の仮説の裏付けとなる。ふたを開けてみないと分からないが、正直、自信がある。

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