カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

ラーメンスープで作る雑炊

2011年11月24日 | Food

 

晩御飯を、食べ損なうなどということは断じて嫌でございます。

食べることとは関係のない集まりが食事時に予定されております場合、

欠席したい気持で一杯です。

でも、大人はそういうことをしてはいけないんだそうです。

晩御飯より大切なものがある人を、大人と言うらしい。

ならば我が家は王様も含めて、全員大人ではないですな。

いつもなら食事の支度で台所に立っていたり、

今日も一日お疲れ様~とテーブルに座って過ごす時間を、別の場所で過ごす。

そんな日に、何処かで食事をして帰るということが、好きではないのです。

お食事に行くのならば、お食事することをメインの目的として出掛けないと、

私の為にお料理をして下さるシェフや板さんに申し訳ないデス。それが理由。

我が家の場合、ついでの外食は存在しないのでございます。

ですので私はいつも帰ってからすぐに食べられるものを、

準備してから出掛けることにしています。

食事の時間は、当然いつもより遅くなる訳ですし、

今の季節なら、身体は冷えきっているでしょう。片付けも簡単なら嬉しいな。


先日私は、私は”アンチ・インスタント食品”では決して無いと申し上げましたが、

本日は、それを裏付けるかの様な一品、

インスタントラーメンのスープで作る雑炊をご紹介。

今回使用するのは我が家の絶対常備食、トム・ヤム・ラーメンのスープ。

ほとんどの場合、そのまま食べるのではなく、鍋後用です。

タイすき、タイ風しゃぶしゃぶ、台湾鍋など、エスニックな鍋料理に欠かせません。

そういう使い道なので、添付されているスープが余るのです。

これを使って雑炊を作ります。どんな種類のラーメンスープでもお使い頂けますよ。

インスタントラーメンのスープって、食品メーカーの開発の皆様が心血を注がれる部分。

そのどれを使っても、完成された味だと私は思います。

それをダシ代わりに使うと、味わい深い雑炊が出来ることにある日気付きました。


この日使ったお野菜は、大根、ニンジン、白菜、マッシュルーム、キャベツ。

それを全部同じくらいの大きさに切ります。

右側手前のビニールに入ったものは、BBQチキンと鍋の具材として使ったイカボールです。

私はこのように、少しだけ余ったすぐに食べられる食品を小分けにして冷凍してあります。

一切れ二切れ残ったかまぼこ、焼き魚の食べ残し、鶏の唐揚げ。何でも構いません。

こうしておくと、サラダのトッピング、チャーハンやスープの具材としても重宝します。

余り物が余り物でなく、贅沢なトッピングとなります。

BBQチキン以外の具材をお酒と少量の塩を入れた水で柔らかくなるまで茹で、

ラーメンのスープで味を整えます。

具材からとても良い出汁が出ますので、二人分の雑炊なら一食分のスープで充分です。

これでお出かけの準備は万端です。

外出先から戻りましたら、コートを脱ぐより先にお鍋を火にかけます。

沸騰したら冷や御飯を入れて、しばし煮込みます。

お好みの煮込み加減になりましたら、BBQチキンを適当な大きさにほぐして乗せ、

最後に卵を廻し入れ、青ネギをたっぷり乗せて火を止め、蓋をして3分程蒸らします。

あはは~、美味しそー

こちらもササッと仕込んでおいた、キュウリの浅漬けを添えて、いっただっきまーす。

下ごしらえして出掛ければ、お茶漬けを作るのと同じくらいの時間で出来上がります。

お家で美味しい御飯が待っている!と思う帰り道程、嬉しいものはございません。

身体も心もポッカぽかになりました。

 

では




バナナ・フランベ

2011年11月23日 | Food

 

" Do you still have some space for dessert ? "

" Yes, certainly ! "

 

今回は、食後のこの嬉しいお返事を聞いてから作り始めても、十分間に合って、

その上ゲストが大変盛り上がるエンターてイニングなクイックデザート、

バナナ・フランベをご紹介します。

このように、シュガースポットが出始め、キリンさんのようになったバナナがベスト。

今回もフライパンで作りますが、後ほど火を点けますので、鉄製のものを使います。

ザラメと少量のバターを乗せて、強めの中火にかけます。


バターが溶け始めたら、バナナをお行儀よく並べます。

理由は前回キャラメルアップルの時にお話しした通りでございます。

両面を、こんな感じに焼き付けます。

ザラメが溶けて、キャラメル状に色付いて参ります。

ここで、バーテンダー秘蔵のブランデー登場。

フライパンに気前よく注ぎ込んで下さい。   

フライパンを傾けて、ファイヤー・ON

炎が消えて、アルコールが飛んだら出来上がり。

熱々をお皿に盛りつけて、バニラアイスクリームを乗せ、キャラメルソースをトッピング

今回はキャラメルをリボン状に飾りたかったので、

冷蔵庫から出して直ぐ使用しました。室温に戻しておけばトロリとしますのでお好みで。

 

キッチンからバターとお砂糖の焦げる美味しい匂いが漂ったかと思ったら、

突然炎が上がってゲストは大喜びです。

くれぐれも、火傷をなさらないようにお気をつけ下さいませね。

 

Enjoy !

 

 



キャラメル・アップル

2011年11月19日 | Food

仕上げにキャラメルクリームを使うフルーツのデザート2種から。

本日はキャラメルアップルのご紹介です。

フライパンで作って暖かい状態でサーブします。

 

リンゴを薄い櫛形に切って、レモンの絞り汁をまぶします。

今回使ったリンゴは通称スナックアップルと呼ばれる小さなものですので2個。

それをフライパンに並べ、ザラメ砂糖、バター、シナモンを乗せます。

最初にリンゴを綺麗に並べるのは、火の通りを均一に、

バターや砂糖をまんべんなく絡ませるためです。

火を通すのに時間がかかるので、この状態で待機させておいて、

お食事がスタートしたら直ちにフライパンを火にかけるますと、

デザートにちょうど良いタイミングかと思います。

弱めの中火にかけます。フライパンを時々揺すりながら、

溶けたバターを絡ませて行きます。

リンゴから水分が出て来るのと、バターが溶けて馴染んできますので焦げません。

蓋をして、蒸し焼きにします。

シャキシャキと食感を残すのも、柔らかく仕上げるのもお好み次第です。

リンゴがお好みの柔らかさになりましたら蓋を取り、

水分を飛ばして、キャラメル状に色づいたソースを絡めながら照りを出します。

こんな感じになったら出来上がりです。

バニラアイスクリームと熱々の焼きリンゴを盛りつけて、

上からキャラメルソースをかけて、出来上がり

暖めたアップルパイにアイスクリームが添えられたものは、アメリカのデザートの王道。

私も大好きなのですが、食後にパイクラストはちょっとヘビー。

そこで考えたのがこちらです。

暖かいフルーツとアイスクリームは素敵な組み合わせです。

 

次回ももう一品、とっても簡単に出来て、

尚かつエンターテーニングなデザートをご紹介致します。

では


 


秘密のキャラメルクリーム

2011年11月17日 | Food

私は尋ねられれば、どんな料理のレシピもホイホイとお教え致します。

お料理で生計を立てている訳では有りませんし、

そんなことより、例え全く同じレシピで作ったとしても、

作る人によって違いが有り、絶対に同じ味にはならないと思うのです。

使用する食材はもちろん、料理人の人生経験や性格によって味が決まるのが家庭料理ですし、

いつもと同じレシピで作ったのに、”なんか今日、味が違うー”などという事も有ります。

私にとって、それこそが家庭料理の醍醐味でございます。

ですので、レシピを死守する必要を感じないのです。

 

が!

 

私が近しい人に絶対に公開していないレシピが一つだけ有ります。

理由は、意地悪ではないですよ。

もう数年、このレシピで作った一品が、贈り物として喜ばれ続けているからなのです。

届くのを待ちこがれていて下さる方もいらっしゃいます。嬉しいことです。

何年も続けて、同じ方に喜んで頂ける贈り物を考えることはとても難しいものです。

特にとても裕福で、あらゆる最高級品に囲まれた生活をしておられる方など、

もう、何をお贈りして良いのかサッパリ判りません。

そんな私が、せっせと作ってお贈りすれば絶対に喜んで頂けるもの。

それが本日ご紹介するキャラメルクリームです。

このレシピは、レシピと呼ぶのもはばかられる程簡単で、どなたにも作れてしまうのです。

そうなると、私はまた贈り物で頭を悩まさなくてはいけなくなります。

だからね、教えないの。

ですが彼らは日本語を読まないので、このブログでご紹介しても屁のカッパです。

 

お料理に使う為に買った生クリームを使い切る為に、

最終的に私は必ずこのキャラメルクリームを作ります。

今回は150CCの生クリームが余りましたので、こちらを使い切ります。

サッと水で濡らした鍋に、生クリームと同量の白砂糖を入れ、

生クリームの1/4程度の(いい加減で結構です)水を加えて混ぜ、中火にかけます。

徐々に砂糖が溶けて、このように茶色に色づき始めます。

ここまで、結構な時間がかかります。

色付き始めたら、少し火を弱めて絶対に鍋底を火から離さず、かき混ぜず

コンロの上を滑らすように鍋を廻しながら、均等に色を付けて行きます。

あまり頻繁に動かしたり、かき混ぜたりすると、砂糖が焦げるより早く水分が蒸発して、

砂糖の結晶が鍋肌に着き始めます。これは失敗の始まり。。。

この焦げ加減が、キャラメルの苦みを決めますので、お好みで調整して下さい。

私は苦みの強い物を好むので、これくらいまで頑張ります。

この段階で、家中がスウィーツ・パラダイスの様な香りに包まれます。

お好みの色になりましたら、一気に生クリームを注ぎ込みます。

一部分だけにタラタラと流し込みますと、キャラメルの温度が下がった部分だけが、

べっこう飴のように固まってしまいますので、まんべんなく一気にお願いします。

流し込みますと、加熱された生クリームが吹き上がりますので、

大きめのお鍋で作り、尚かつこの様に必ずシンクの中で作業して下さい。

静かに全体をかき混ぜます。

生クリームを注ぐ手際が良ければ問題なく出来上がるはずですが、

場合によると所々固まってしまうかもしれません。私も最初の頃そうでした。

そんな時、慌てる必要は有りません。

もう一度弱火にかけて、ゆっくりと静かにかき回していますと、

ちゃんと固まりは溶けてくれます。慌てないことです。

かき混ぜておりますと、このようにつややかなクリーム状になって参ります。

この段階ではまだホットチョコレートぐらいのサラッとした状態です。

ここから緻密な温度管理をしつつ練り上げますと、生キャラメルになりますが、

私の作りたいのはキャラメルクリームですのでここでおしまい。

キャラメルクリームの出来上がり~

これを、容器に移して冷まします。

完全に冷えますと、マヨネーズぐらいのトロミになります。

冷蔵庫で保存しますと更に固まりますが、室温に戻せば柔らかくなります。

私はこちらのクリームを可愛らしい保存便に詰めて、

季節のお花や、旅先で買い集めてある小物と一緒に、

ギフトバスケットを作ってプレゼントするのです。


このクリームの使い方は無限です。

アイスクリームに掛けたり、飲み物に加えたりする単純な使い方から、

生地に練り込んでキャラメル風味のフェナンシェを作ったり、

キャラメルバタークリームを作って、ロールケーキに巻き込んだり、

クッキー生地に少量のコーヒーとともに練り込んで、

キャラメルコーヒークッキーなどを焼くことも有ります。

そのままスプーンですくって舐めていたら、止まらなくなったなどという強者も居ます。

ひとたび気に入って下さった方には、他の何を贈るよりも喜んで頂けるキャラメルクリーム。

このレシピは、永遠に秘密にするつもりです。

 

次回はこのキャラメルクリームを使った簡単デザートをご紹介。

では




レモンパスタを添えて

2011年11月16日 | Food

本日は、ライトなワインソースで頂くサーモンソテーのご紹介。

我が家には大変珍しく、生クリームを使ったお料理が連続で登場しております。

もちろんメインはサーモンなのですが、一番ご紹介したいのは、

実は付け合わせのレモンパスタだったりします。

久しぶりにクリームソースのフィレステーキを食べたくなって、買ったんだけど・・・・・

さて、残りはどう致しましょう?ということで、中一日置きましてサーモン。

生のキングサーモンです。

いつも通り、キッチンペーパーで10分ほど脱水致します。

塩、粗挽き黒こしょう、小麦粉をまぶし付け、抑えるように落ち着かせます。

ムニエルでは有りませんので、小麦粉はまんべんなく付ける必要はございません。

オリーブオイルを薄く敷いたフライパンで、このようにこんがりと焼きます。

非常に熱く熱したフライパンに皮目から入れ、決していじらず、

横からご覧になって厚みの半分程まで火が通った頃合いで裏返しますと、

このようにキッチリ焼き目が着いて居ります。

ここで本日の主役、付け合わせのパスタを茹で始めます。

こちらは茹で時間4分のエンジェルヘア

茹で時間が短く、ソースが絡み易いので、付け合わせには適しているかと思います。

サーモンが美味しそうに焼き上がりましたので、お皿に取ります。

さて、ソースを作ります。

サーモンを焼いたフライパンを洗わずに火から下ろして少し冷まし、オリーブオイルを少々。

ホウレン草をこれぐらい沢山入れて、すぐに塩こしょう。油を全体に絡めます。

白ワインを注ぎ込み、生クリームをこのくらいの色になる分量加えます。

今回のソースはクリームソースではなく、白ワインソースですので、

あっさりしたソースに仕上げたいと思います。

写真の水分のほとんどはワインです。生クリームは風味付けとして加える程度です。

これを中火でしばらく煮詰めます。

チーズおろしなどでレモンの皮の黄色い部分だけを、このようにすりおろしておきます。

白い部分まで削りますと、苦みが出てしまいます。

ゆであがったパスタの水気を一旦切ってから、熱いままのお鍋に戻し、

今まで使用していたコンロの上に戻します。

お鍋とコンロのゴトクの余熱を利用しますので、火は点けません。


パスタに削ったレモンの皮と、バターを少々加えて混ぜます。

これで付け合わせ、レモンパスタの出来上がり。

お皿で待機していたサーモンに、ホウレン草を乗せ、ソースをかけます。

最後にレモンパスタを添えて出来上がり。

 

こちらのレモンパスタ。イタリアのある場所でしか穫れない幻のレモンがあるのですが、

その産地にあるレストランの名物料理なのだそうです。

私は、その幻のレモンは手に入りませんので、

我が家の庭から穫って来た普通のレモンを使って作ります。

それでも本当に美味しいです。レモンのさわやかさがセモリナの香りを引き立てて、

魚介類のお料理の付け合わせには最高の組み合わせだと思います。

 

これでようやく生クリームの1/3を使いましたので、

次回はいよいよ生クリームの終着駅の一品をご紹介致します。

 

では