ヒメ―ずっと想い続けたヒメ。
遠い記憶に確かに触れた天使のような美しい少年。
もう二度と会えないと決めていた。
ずっと胸にしまったまま僕は大学に入り新しい恋達と出会った。
そして様々な恋に出会って失って。一回り成長した。
そして最近君のことを考えて前向きになろうと思って未知の恋に
期待していた。
そして、会うことのない姫の消息が思いかけず知れたのだ
君がどこでなにをしているのか。それが知れて心底嬉しかった。
君はそのまま美しく大きく成長して輝いていた。
会えたわけではない。間接的に知って現在の写真を見たのだ。
その写真を見て涙がでそうになった。
君は本当にあの頃そのまま美しく大人になっていて私の思い描いたそのもの
だった。瞳は輝き希望に満ち、まっすぐさはかわらない。
可愛らしい口元もそのまま綺麗な白肌も透き通るようだ。
君を見てしゃんとした。自分とひさびさ向き合った。
自分のあるべき理想の姿やなりたい自分やビジョンを考えた。
ヒメはいつも言葉じゃなく様子や瞳で僕を成長へ高みへ導く。
僕の頑張る原動力。離れていても通じ合う。絶対見つける。
僕はもう間違わない。手放さない。君をきっと捕まえてみせる。
夢がある。諦めない。追いかける。そしてやっと君に会いに行くのだ。
今はまだ会えない。まだ光と自信と道が定まらない。
追いかける。掴むものが先にある。その端をつかんで達成して
やるべきことをちゃんとやってから君に会いにいく。
目の前のことを投げ出して君のとこへ行くのは間違いだ。
だから、もう少し頑張ってみる。
一時の恋に溺れるかもしれない。また君が見えなくなるかもしれない。
たとえそうだとしても、僕の恋人が君でないとしても、
君は確かに僕を先へと光の先へ導いてくれる。天使なんだ。