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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第四話part2

2024-07-25 06:14:17 | 日記
「またか……」
 
 野々野足軽の頭にはピリピリとした反応があった。これは数か月前から実は野々野足軽にあった感覚だ。実際、最初のころはそれが何なのかわかんなかった。
 ただ時々『声』が聞こえてた。それは苦しがってたり、不安がってたり、時にはうれしい喚起の気持ちの声とかもあった。それを野々野足軽はどう思ってたのかというと……
 
『また、新たな力に目覚めてしまったか……』
 
 ――とかそんな風にくらいにしか思ってなかった。だって色々な力を使える野々野足軽である。ある日突然、新たな力が発現したと思っても仕方ないだろう。
 でもそれは本当に散発的で、そして実は野々野足軽の意思ではなかった。だから――
 
『あれ? これは変だな?』
 
 ――とかおもってたのだ。でもそこまで害はなかった。そうこうしてる間に、時々夢に見知らぬ人の視界が映る様になった。けどそれを見た時だって野々野足軽は――
 
『今度は予知夢か。超能力者っぽいな』
 
 ――とか思ってた。でもなんかおかしいぞ……と思ってもきてた。何回も見てたそれは……別に何か特別な事が起こることはなかったからだ。予知夢というか……どっちかというと誰かの日常を見てる様な……まあ時には何やらアウトローな奴らの日常を見たこともあった。
 腕やら顔にタトゥーを入れまくって腰には無造作に入れた拳銃。そして集まって怪しげな薬を使ってるような……そんな日常を見たこともあった。
 
 それがなんなのかわかってなかったが、次第に強くなっていくピリピリとした感覚。そしてある時、苦しいそうな声と共に、何かが割れるような感覚とそこからあふれ出る力を感じた野々野足軽。
 なにかまずいことが起こると思った野々野足軽は授業中だったけど、トイレといって教室を抜け出して感覚に従って飛んだ。
 
 それによって最初の目覚めの……その暴走によって無暗に殺される命を救った。けどそれからどうしていいのかはわからなかった。だって力は目覚めてしまった。
 そしてそれを沢山の人が目撃してる。さらに言うと、もしもその当事者を連れ出したとしても、野々野足軽には責任なんて取れなかった。なにせ野々野足軽はただの学生だからだ。
 
 ただなんとか事態を人知れず収拾させて、遠視で監視するくらいしかできない。でもそんな事をやってるときにも新たなピリピリとした感覚はきてて、次々と世界では力の目覚めが起き始める。
 
 それに対応できるのは野々野足軽だけだった。だからここ最近、野々野足軽はとても忙しく世界中を飛び回ってた。学校が夏休みに入った事は幸運だったといえる。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路へご招待 31

2024-07-25 06:09:01 | 日記
 これだけの船を罪人にあてがうか? と思うだろう。実際私もそうだ。だってこんな最先端みたいな船を罪人が使うなんてよっぽどのことがないとないだろう。
 けどどうやらよっぽどの事をやるために彼らはこの船に乗せられたみたいだ。そもそもがこの船……舵とかそこら辺全くなかった。コクピットにアイたちは行ったが、そこにあったのは椅子とモニターくらいだ。あれではブリッジというよりも、教室というか? 大学の講義室みたいな? まあ私の中の記憶なんてあいまいだからはっきりと言えないが、少なくとも船のブリッジって感じではなかった。
 
 この船はある意味で彼らにとっては牢獄だった。最先端の豪華な牢獄だ。それを最初は罪人たちは楽しんでた。なにせここに乗せられたのは全て罪人だ。
 それも極一級と呼ばれる死刑なんて生ぬるい、死なないように拷問をし続けられるという刑に処された者たちだった。そんな奴らにただでこんな船を渡すわけはない。
 下手に予定外の事をされないようにこの船はどうやら船事態にブリッジはなく、完全に外部操縦か、組み込んであってAIでの操作しか受け付けないみたいだ。
 普通なら監察官とか……そんな管理する側をおかないなんてわけはない。だって犯罪者たちが固まってて、まともに生活できるか? と言われたらできないだろう。
 
 軽犯罪をただなんとなくやってしまいました! みたいな人達なら普通に生活を出来ただろう。けどこの船に放り込まれたのは極一級犯罪者たちだ。
 嬉々として大量殺人をして、嬉々として女をなぶり殺しにして、嬉々として他人の財産を強奪する奴らしかいなかった。
 
 じゃあなぜそんな奴らをこの船に乗せたのか……だ。
 
『この船は、実験台だった?』
「そうみたいだね」
 
 最初に言った、この船事態が牢獄とはそういう事だ。そして、犯罪者しかな乗せなかったのは、この船が無事に戻ることはないとわかってたから。随分高価な実験だが、それをやる価値はきっとあったんだろう。
 この犯罪者たちには開示されてなかった情報……その本当の目的……それも私は……G-01が見つけてくれた。定期的にだけど、この船は元の世界と通信を行ってたわけで、その記録ももちろんだけど残ってた。
 だからその目的もわかったのだ。罪人の船を世界の外へと送り出す目的。それは……
 
「彼らは貢物です。神へと上奏するための供物だったようですね」
 
 だからこそ、帰ることなんて最初から想定なんてされてなかった。