ミレナパウスさんの言葉で色々と気になるところがあった。巫女の役目とかもそうだけど、その前に彼女は言った。
「生ませてる」
――って。私的にはどっかから引っ張ってきた孤児とかを魔法的にいじくりまわしてる……とかそんな感じなのかと思って作り出されてる――って言ったんだけど、ミレナパウスさんの言葉は「生ませてる」ということだった。
それってつまり、そういう……子供を産ませてる女性とかがいるってことだろうか?
『今、巫女は生ませてるといいましたよね? なにかそういう女性がいるんですか?」
「お恥ずかしながら、教会のある程度の地位にいる人たちは何も考えずに子作りを……いえ、そういう行為をやっています」
『ああー』
なるほどね。そういうあまり世間体としてよろしくない……そんな子供たちを教会は使ってるってことか。
実際、教会の偉い奴らは酒池肉林してそうなイメージだもんね。それにこの世界、避妊具とかないし。せいぜい外に出す……くらいだろう。けどそんなのは気持ち程度の効果しかない。
だからやりまくってたら、それはそれ相応に生まれてしまうだろう。でも実際、巫女の数はそんなめっちゃ多いって程でもないし……巫女に選ばれなかった子供たちはどうなるんだろうか?
中央が潤ってるといっても、昔からそんなたくさんはらませて生ませてたら、この中央だけ突出して人口が多くなるような? でもそんなことにはなってない。
いらなくなった子供とかは間引いてる……とかかな? 教会ならそのくらいやるだろう。
『巫女の役目はわかりました。実際かなり無謀なことをやってると思いますけどね。都市核の欠片を中に入れて浄化なんて……ああ、なるほど』
ここで私はどうして中央の人口だけが突出して多くならないのか……それがわかった。そもそもが皆がみんな、改造されたからと言って聖片に適応できるわけじゃないんだろう。
だからきっと……だけど。大抵は多分一つでもその聖片を身に入れると死ぬんじゃないか? だからこそ、巫女に成れてる者は大切にしてるし、優雅に生きてもらってるんだろう。
『巫女へとなる条件は一つ以上の聖片を取り込める者とかですか?』
「流石です。そうです。大抵の者は、聖片をその身に宿すと耐えらずに爆散します」
爆散って……想像以上に酷い死に方だった。でも実際、巫女たちは今も聖片をその身に入れてるらしい。爆散するものを……だ。
それってかなり危険だよね? だってもしかしたら「次」には自分だって爆散するかもしれない。そこらへんは一体どうなんだろうか? ペニーニャイアンを見るかぎり、あいつは自分が死ぬなんて微塵も思ってなさそうだったけど……
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