原爆投下された広島・長崎にアメリカ従軍カメラマンとして記録撮影を任務として来日。彼の撮影した数々の瞬間は今となっては投下後の人々がどのように生活していたか貴重な証言写真となっています。
その中で有名な写真となった一枚があります。

撮影者であるジョー・オダネル氏は写真にこんな添え書きをしています。
この少年が死んでしまった弟をつれて焼き場にやってきたとき、私は初めて軍隊の影響がこんな幼い子供にまで及んで いることを知った。アメリカの少年はとてもこんなことはできないだろう。
直立不動の姿勢で、何の表情も見せず、涙も流さなかった。そばに行ってなぐさめてやりたいと思ったが、それもできなかっ た。もし私がそうすれば、彼の苦痛と悲しみを必死でこらえている力をくずしてしまうだろう。私はなす術もなく、立ちつくしてた。。。と。
この写真を見て、私を含めた誰もが戦争は二度と起こしてはいけないと思うはずだ。
でも、待てよ、この写真が日本人だからと言う先入観で思ってはいまいか?私は自分に問い掛ける。
今現在も内戦止まず、争い事絶えず。我々は歴史から何一つ学んでいないのでは?
シリアでは夫、子供を職場・学校に送り出す女性は「行ってらっしゃい」では無く、「さようなら」と笑顔で送り出していた。ドキュメンタリー番組で知り、唖然とした。「もう最後かもしれないでしょ?」と。
世界中の紛争に日本は間接的ながら加担している。何も自衛隊がどうと言う話しでは無い。
私たちが選んだ国会議員・議会が「私達」の代弁者となり国防にしろ国際協力にしろ決定している。
誰も何も戦争や争いはしたくないはずだ、人間なら。なぜなら、結末は明確だから。
幼い弟を手渡したこの少年は、燃えて行く弟を身動ぎもせず見つめ、燃え尽きたのを見送り、突如、回れ右をして振り返らず焼け野原に帰って行ったそうだ。
ジョー・オダネル氏は奇しくもこの写真を撮影した長崎への原爆投下日と同じ2007年8月9日に86歳で亡くなった。
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