秋海棠粗雑な日々

飼育している爬虫類を中心に紹介していきたいと思います。

餌について②

2020-04-18 15:26:15 | ソメワケササクレヤモリ
私がこの種を飼育するにあたり使用する餌は・・・

ヨーロッパイエコオロギの他にワックスモス(商品名ハニーワーム)やミールワーム、レッドローチ等の
活餌の他に商品名〇オパゲルなる人工飼料です。以前、ドライタイプの人工飼料を頂いたことが
ありましたがレ〇パゲルのほうが明らかに食いが良いと感じました。この人工飼料は主原料がミール
ワームとのことです。私はこの種にミールワームを与える際は脱皮直後のものか蛹化したばかりの
蛹を与えています。ミールワームは栄養バランスが言われているほど悪くはありません。しかし堅い
表皮は消化しづらいようでこれで満腹にさせた場合かなりの確率で吐き戻しました。ですから通常の
状態ではかなり控えめに与えるべきです。ジャイアントミールワームは好まない個体が多いように
感じられます。しかも結構な確率で吐き戻しがありました。レッドローチも同様で調子に乗って与え過ぎると
同じような結果となりました。私はデュビアにアレルギーがありますので今は使用していませんがデュビアも
レッドローチと同様です。この種に食べるだけの餌を与え続けたところ死亡した例がありますので過食は
絶対に避けなければいけません。
私はこの種がヒョウモントカゲモドキのような消化能力が無いと考えています。ヒョウモントカゲモドキは
ミールワームやジャイアントミールワームの単色で繁殖することが出来ます。以前飼育していたワイルド
コートの雄はコガネムシの成虫をバリバリと音を立てて噛み砕いて食べていました。
また今は飼育していませんがフトアゴヒゲトカゲは大きな体にも関わらず小さなミールワームの成虫を
器用にシャリシャリと咀嚼しながら食べていました。
当たり前ですがソメワケの体格を見ればそのように強靱な顎の力を持ちあわせていないことが
わかります。ミールワームを粉砕して作られた商品名レオ〇ゲルは吸収の良い餌だと思います。
使用する際は食べやすい大きさにカットし床材が付着しないように注意して与えます。餌の底面に
(饂飩や蕎麦の打ち粉のように)軽くカルシウムを付着させてから与えると床材が付きづらくなります。
私は多用することはありませんがある程度育ったサイズの個体であればメニューに加えて問題ない
でしょう。ゴキブリ類やジャイアントミールワームも同じような処理をすれば良い餌になるかもしれません。
ただし繁殖した幼体がこのような餌に反応することはまずありません。

餌について①

2020-04-15 22:07:27 | ソメワケササクレヤモリ
ソメワケササクレヤモリに関して餌は何が良いか?と問われれば一言で終わります。

しっかりとガットローディングしたヨーロッパイエコオロギをカルシウムのダスティングを
してその個体に適切な量を与えなさい。以上。
これは私が長年をかけて体験した事実です。餌昆虫の栄養バランス一覧表なるものも何処か
で公表されていました。大変参考になるデータでしょう。
でもどうでしょうか。コオロギの親個体と終齢幼虫は同じ昆虫ですが栄養的に同じなのでしょうか。
特に雄個体は堅くて水分も少ないように感じます。最近はストックの容易さからゴキブリ類を与える
かたも多くいるようですがコオロギと比較すると好んで食べることはありません。もちろんお腹が
空いていれば食べることでしょう。個人的な意見を言わせていただければこの種はゴキブリで
累代飼育は出来ません。コオロギすらストックできないかたは繁殖は諦めたほうが良いと思います。
ただし一頭を飼育のみするとすれば何とかなるかもしれません。しかしその個体を本当に大事に
思うのであれば適切な好む餌を与える事が当然ではないかと私は思います。この話は続きます。

シェルターは重要です。

2020-04-13 20:17:01 | ソメワケササクレヤモリ
驚きやすい個体がこの種には多いように感じます。

ですからシェルターは必ず入れています。問題はどんなシェルターをどのように使うかと
いうことでしょう。
私は味気ない自作のシェルターを使用しています。素焼きの鉢をダイヤモンドカッターを使い
入り口部分をコの字にカットしたものです。しかし一般的には購入したものを使用すると
いうことになるでしょう。普及している市販品の一つがスドー社のウェットシェルターです。
ただこの種に多くのかたが使用している方法は正直なところ如何なものかと言いたくなります。
このシェルターはドライとウェットを使い分けられると認識すべきです。
もしも常に水を張っておけばいずれはカビが繁殖しぬるぬるした不潔な状態となります。
さらに気化熱でシェルター内の温度は下がります。暖かい時期であればさほど気にせずに
いられますが寒い時期や今時期であっても気をつけないといけません。
もう一つ気を配って欲しい点はたとえ同じ温度であっても水を含んだほうが冷たく感じると
いうこと。こういった環境は下痢や酷い時は脱肛の原因となります。ならば私はどうするかと
いえば水は常に張らず基本はドライで使用し時折わずかに注水するようにします。もちろん
飲み水は水容器を常設し与えます。
ポイントはほどよい湿度でケージ内とシェルター内の温度差を作らないことのようです。

カルシウムのダスティングについて

2020-04-12 21:30:32 | ソメワケササクレヤモリ
この種の飼育にあたりカルシウムの使用は欠かすことができません。

炭酸カルシウムは比較的安価で入手も容易です。使い過ぎても過剰症になりづらいことは事実です。
ただし、この種がカルシウムを要求することに関しては他の種の比ではありません。
特に雌は産卵のたびに蓄積したカルシウムを持って行かれます。よって私は吸収しやすい水溶性の
カルシウムを使用することを推奨しています。乳酸カルシウムやグルコン酸カルシウム等がそれに
当たります。
炭酸カルシウムと交互に使用するのも良いでしょう。私はカルシウムのダスティングについては
毎回行っています。ビタミン剤は週1回程度でこの時は炭酸カルシウムに混ぜたものをコオロギに
付着させて使用します。
産卵直後の雌にしっかりと摂らせたいときはコオロギのサイズを下げます。仮に1匹のコオロギで
足りる個体として半分サイズのコオロギ2匹にダスティングして与えれば付着する面積はより大きく
なりますから多くのカルシウムを摂取させることが出来ます。経済的とはいえませんが個体の事を
考えた場合有効であるのは間違いありません。
質問等は私にメールを送っていただいても可です。
メールはこちら massam@jeans.ocn.ne.jp

床材について

2020-04-12 12:53:34 | ソメワケササクレヤモリ
イベントやメールでよく聞かれることの一つが床材は何を使っています?
という質問です。

私が使用しているのは商品名カルシウムサンドで市販されているものやパウダー状の
サンゴ砂です。主成分は炭酸カルシウムと考えて良さそうです。私が常々言っていることの
一つが見返りのある床材を使えということ。普段からカルシウムを浴びていればクル病の
予防になります。これに鳥用の塩土を砕いて少量蒔いたり大粒の赤玉土(大粒の方が
回収しやすい為)を混ぜてみたりするのも良いでしょう。誤食による問題は今のところ
出ていません。
私が使用を薦めないのは砂漠の砂で市販されているものです。なぜならソメワケは
砂漠にいませんから。砂からの恩恵はほぼ無いと思います。見てくれはそれなりに良い
かもしれませんが私にとって扱いづらいマテリアルです。
因みにこの飼育法でソメワケを再開して10年近くなりますがクル病は全く出していません。
もちろん給餌の際カルシウムのダスティングを入念にやっている事も大切です。
25年くらい前に初めてこの種を飼育しましたがその時はクル病で本当に痛い目に遭わされ
ました。この点だけは何とかクリア出来たと考えています。