北海道の釧路市動物園には生まれつき足に障害を持ったアムールトラがいます。有名なタイガとココアの兄妹でしたが、兄のタイガが早く天国に行ってしまったので今は妹のココアだけです。と言ってもココアのお母さんのチョコとか普通の健康なアムールトラたちも別の場所にいるのです。
普通のトラとココアの違うところはなんといっても体重管理でしょうか。人間のおばはんも年をとってきて足腰が悪くなってくるとお医者さんから食事を減らして体重を落とすようにと指導されます。ココアは小さいときからずっと食べ物の分量をセーブされて育ってきました。たくさん食べさせたくても、食べて体が大きく重くなると自分の重さで悪い足に負担がかかって動けなくなってしまう心配があるためです。
それでもココアは生まれた時の状態から思えば信じられないほど元気に走ったり飛び跳ねたりできています。動物園の園長さんや飼育員の方たち、周囲からずっと見守ってくれている方たちに支えられて今日まで来ています。
3年前にこのタイガとココアのことをヤフーブログに書いたのがきっかけで、釧路市動物園のホッキョクグマのツヨシ(男の子と間違われていたためこんな名前になっていますが女の子、円山動物園のホッキョクグマの子たちの中の一番上の子で長女に当たります)のツヨシ応援団と言うのがあったのでその関係者の方と知り合い、おかげで、北海道の動物園のホッキョクグマにも詳しくなってしまったのでした。
今年は地震や津波、原発事故と散々なことばかりですが、せめて元気に育っていく動物たちのすがたを見て、こころが和むといいなあと思うわけです。とはいえ、上野動物園ではカバさんが地震で怪我をしたのが原因でこの世を去っています。動物たちも地震には大きな反応を見せるといいます。地震を恐れているのは人間だけではないのです。
人間も動物たちも、巨大な自然界の動きの中では同じように、ちっちゃなちっちゃな存在同士なのです。