ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

フランス新大統領の事実婚とは

2012-05-17 03:22:59 | Weblog
新しくフランスの大統領となったオランド氏は事実婚をされています。
事実婚のファーストレディ誕生!とニュースで伝わってきてますが、フランスでは特別なことではありません。
どころか、大統領当選の理由の一因がこの事実婚がプラスしたとも言われています。

日本で事実婚というと、内縁関係とかどこか後ろめた~い扱われかたですけれど
フランスで言う事実婚とはPACS(市民連帯契約)という結婚制度とは違う制度があるのです。

そもそもは同性愛者のカップルに男女の結婚と同等の社会保障がないことを問題視され作られた制度ですが
今となっては、同性カップルだけでなく、異性カップルも結婚制度よりPACSを選ぶようになっています。

結婚制度を使うのは宗教に従う人か、古い考えの人たち!?・・といったことになってるらしいです。

PACS・・・・「Pacte civil de solidarit」(民事連帯契約/連帯市民協約/市民連帯契約)の総称
同性または異性の成人2名による、共同生活を結ぶために締結される契約で1999年から施行
フランス民法第515-1条 結婚に変わるパートナー制度

ということで、正式に法律的にもパートナー関係を保障するものなので
日本で言うところの事実婚では本意が伝わってないどころか、誤解を広めているのではないかと思う。
だから下記で取り上げたようなニュースになるのでしょう。

日本でも、生涯未婚率が上がっています。
晩婚化が進んでいるということも、現在の日本の結婚制度に
メリットを感じない国民が多くなっているからではないかと思うところがあります。

家と家をつなぐ結婚は重い、めんどくさい、そんなものは背負いたくない
若者はしっかりと嗅ぎ分けていると思う。

日本でも、フランスのような結婚に変わるパートナー制度が、
同性カップル以上に異性間でも求められる・・いや、求めていい時代が来ていると思います。

フランスではPACSの普及で少子化がストップし増え始めています。

結婚してからでないと子作りしてはまずい・・
子どもができてしまったから仕方なく結婚する・・

そんな風潮では、子どもが増えるわけがない。

日本における同性同士の結婚やパートナー制度の実現には、
結婚制度を利用することに二の足を踏んでいる若者たちを巻き込んでいく必要があるだろうと思う。

これからの社会をどんどん担っていく若者が生きやすくなる社会制度になっていかなきゃ。

それを若者自身が考えていっていい、いかないと損だ!

オランド大統領夫妻の存在が日本にも意識変化をもたらしていけばいいですね。


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■初の「事実婚」ファーストレディー オランド氏パートナー 外交面で影響も(産経ニュース)

【ベルリン=宮下日出男】フランスの次期大統領に社会党のオランド前第1書記(57)が決まり、パートナーのバレリー・トリルベレールさん(47)に注目が集まっている。正式な結婚をしていない「事実婚」の相手が“ファーストレディー”になるのは第五共和制下で初めて。ジャーナリストの仕事も続け、オランド氏をサポートしていく考えだ。

 「新共和国大統領に伴うことを誇りに思う」。バレリーさんは6日の大統領選決選投票でオランド氏の勝利が決まると、ブログにこう記した。仏週刊誌パリ・マッチの記者で政治記者としてキャリアを積み、オランド氏とは23年前に知り合い、2006年ごろから交際を始めた。

 今回の大統領選では、オランド氏の「10キロダイエット」など、さまざまな助言を行い側面から支援。選挙戦中、バレリーさんがパリ・マッチの表紙を飾った際には事前に知らされておらず、自身は驚いたものの、オランド氏陣営にはよい効果があったのではないか-とも指摘される。

 離婚歴があり、子供3人を持つほか、思い入れもあって仕事は続ける考え。ただ、「ファーストレディーであることは(大統領を)支えること」と欧州メディアに語り、その役割が持つ重責を感じている。

 ただ、「事実婚」のファーストレディーは異例とあって、特に婚外の男女関係に関する戒律が厳しいイスラム諸国などをめぐり、外交面での影響を心配する声もある。サルコジ大統領は在任中にカーラ夫人と結婚したが、結婚前の外遊で同伴を回避したケースもあった。

 欧州では3月に就任したドイツのガウク大統領も事実婚。独芸能誌「ブンテ」はオランド氏の例と合わせて、「われわれは(正式な婚姻関係を求める)考え方を変えるときかもしれない」と指摘する。

 バレリーさんは事実婚について「問題になるのかはわからない。ローマ法王を訪問するときは問題になるのかしら?」とフランス通信(AFP)に述べた上、「結婚の問題は私生活の一部よ」としている。
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