ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

鹿児島市議会、同性パートナー制度で当然の紛糾

2019-09-12 06:31:45 | Weblog
鹿児島市議会で話し合われている同性パートナー制度に対し、黙ってない議員が登壇した。
このニュースを読むにつけ、自分たちの街ではこのような議論はしたくないものだと思う。

LGBTへの理解がないままに闊達な論戦がされる。
議会なのだから当然なのだ。

政治的な議論となることで、問題的な意見や対立を噴き出させてしまうきっかけにもなるでしょうから恐ろしいことです。

この街の仲間を、そんな目に合わせたくない・・。
対立を煽る材料にLGBTを使われてはならない。

自治体の一部で行われている同性パートナー制度というのが、いろいろ誤解もされている。
例えば、ある街にいけば同性婚できるようになったといったものだ。

この誤解は、当事者外の人にも広がっているし、当事者で本気で信じている人もいる。

自治体で出来ることなどたかが知れている。
「公営住宅に家族として入れる」「証明カードの発行により、掲示すればカップルと認めてくれるかも」という程度。

国の制度ではないので法律的に家族や夫婦とみなされることはない
相続も社会保障も関係ない

この程度のことに、リスクあるカミングアウトを引き受ける当事者はどれほどいるだろうか?

この鹿児島市の上田勇作議員はなかなか突いています。

「同性パートナー制度はニーズがほとんどないと言えるのではないか」とし、同制度を要求しているのは、当事者の一部にすぎないと主張。

それはその通りでしょうね。

自分も使いたいとは思わない。
そんなことをするよりも、社会の理解を進めて欲しいと願います。

またこの議員の登壇について、当事者団体が取り下げを求める抗議をしたようですが、非常に分が悪いです。

上田議員からは辛らつな言葉が・・
「思想信条の自由を踏みにじり、言論の府を冒涜する行為に対し強く抗議します。申し上げておきますが、多様性や寛容を求める人々が、異なる意見に非寛容な態度を取ることは、厳にいさめなければなりません」

ああ、地方に暮らす当事者はこのような騒ぎを起こしてほしいとは願っていないだろう。
自治体で同性パートナー制度を広げるといった運動を、冷めた目で見ている。
自分の町でこのような議論がされると思うと、ゾッとしているのではないか。

理解の広がりの中で、上田議員が疑問に思った後天的な影響じゃないか?とか、自然な摂理にあった男女の性の考えを強調した方がいいのでは?という点も、心配でなくなればいい。
なんとも嫌な表現だが素直な疑問なんだろう。

確かにこのようなことを言われると自分も悲しい
でも、このようなことを言わせたんじゃないの!?と思うのだ。

あらためて、自治体での同性パートナー制度では問題を解決しない。
理解しにくい市民を取り残し、偏見を根深くするだけだ。

もし、地元で同性パートナー制度の話が出たら、地元の団体として反対する。

穏やかな愛媛でありたいものだ。


(過去記事)2年前のもの
地元でパートナシップ証明制度を求めない理由
https://ameblo.jp/gay-ryman/entry-12519999552.html


2019年09月11日 18時28分 JST
■同性パートナー制度は「ニーズがほとんどない」 鹿児島市議が議会質問で言及 ⇒ LGBT支援団体が「無神経」と怒り
https://www.huffingtonpost.jp/entry/lgbt-kagoshima_jp_5d785a01e4b09342507b4bff?fbclid=IwAR28gyqDGF9gwAtXltAYRr8yzCRE1BPCQJSRyVbxBOM3w8gb-er504AOL2c

抗議をした支援団体は、「自分達が存在もしていないかのような無神経な質問に憤りを感じ、動かずには居られなかった」としている。

鹿児島市議会で9月11日に開かれた本会議で、「自民みらい」会派の代表質疑に立った上田勇作議員が、市役所がLGBT施策に「慎重であるよう」求める趣旨の質問をした。
この質問は事前に市議会公式サイトに公開されており、LGBTの支援団体が「当事者を傷つける内容が多数含まれている」として、質疑の取り下げを要請していたものだ。
上田市議は本会議で、「LGBTと言われる方々への不当な差別に対して、これを解消するための努力は必要」とした上で、「LGBTについては、横文字であるがために国民の間でも物事の本質に十分な理解の無いまま、なし崩し的に行政によって施策展開が行われる状況にあるように思われることも危惧します」と発言。

「LGBT施策等については、市当局として、慎重の上にも慎重な立場で施策を検討していただき(たい)」と述べた。

上田議員は、鹿児島県の人権ハンドブックに「日本でも約8%の人がLGBTと考えられます」と書かれていることについて「驚くような記述」と発言し、「世論が分かれるデリケートな問題で数字の独り歩きを防ぐことが必要」ではないかと質問した。

さらに「性的少数者が採用選考で差別やハラスメントを受けたと答えた割合は8%で職場では6.5%」という東京都港区の調査結果を引用して、LGBTへの差別問題を、女性が受けるセクハラ問題と比較。
「女性のセクハラ経験率は3割以上に上っており、性的少数者であるがために突出して差別を受けているわけではないと言えます」と展開した。
さらに、教育にからんだ質問の中でも、「『性的指向、性的自認は生まれつきのものであって、変えられない』という考えもあるようですが、それは事実なのか。先天的ではなく、社会的、文化的な影響からも生じていると考えるが、いかがか」と発言した。
「神の与えたもうた自然な摂理にあった男女の性の考えを強調するなど、市民が納得するバランスの取れた性教育を行うべき」などと続けた。

また上田議員は、全国に広がっているパートナーシップ制度についても疑問を呈した。
パートナーシップ制度は、自治体がLGBT当事者のカップルを正式なパートナーと認める制度だ。
2015年に東京都渋谷区と世田谷区でスタートし、これまでに全国20以上の自治体に広がっている。九州でも福岡市や熊本市、宮崎市、長崎市などが導入している。
しかし上田議員は、「同性パートナー制度」はニーズが「ほとんどないと言えるのではないか」とし、同制度を要求しているのは、当事者の一部にすぎないことが「明らかになっている」と主張。
「同性パートナー制度が進んでいるから、国で同性婚を認めるべきだという流れにくみすることは当局として慎まなければなりません」とも述べた。

今回の上田議員による「自民みらい」会派の代表質問の内容は事前に市側に通告されており、市議会公式サイトで公開されていた。
この質問内容を見た鹿児島県で活動するLGBTの支援団体「レインボーポート向日葵(ひまわり)」が、「当事者を傷つける内容が多数含まれている」などとして、9日付で市議会議長に対して、取り下げを求める要請書を提出していた。
この動きに対し、上田議員は11日のLGBTに関する質問の冒頭で「この質問を取り下げるよう、議長に要請文書が出されたようです。思想信条の自由を踏みにじり、言論の府を冒涜する行為に対し強く抗議します」と語った。
「申し上げておきますが、多様性や寛容を求める人々が、異なる意見に非寛容な態度を取ることは、厳にいさめなければなりません」

一方、レインボーポート向日葵のメンバーの一人はハフポスト日本版の取材に11日、「杉田水脈議員のような差別発言が鹿児島で起きていて、何より自分達が存在もしていないかのような無神経な質問に憤りを感じ、動かずには居られなかった」と取り下げを求めた理由を語った。
議会を傍聴したレインボーポート向日葵の別のメンバーも「質疑の中で何度も出てくる“市民”には私たちも含まれています。人権に関する施策は全て緊急性を要します。他のものと比較して優先順位をつけること自体ナンセンスです。単独で考えてほしいです」と述べた。

同じくレインボーポート向日葵のメンバーでトランスジェンダーの正貴(まさき)さんはこれまで、セクシュアルマイノリティの若者たちのサポートをしてきた。
上田議員の「性自認や性的指向を理由にしたいじめの経験率は、一般的ないじめと比べて高いわけではない」という趣旨の発言は、セクシュアルマイノリティの子どもたちを傷つけたと話す。
「10代の子どもたちのほとんどは、親や先生、友達に話せないという悩みを抱えています。そして大人になる段階で『自分はおかしいのかもしれない』という気持ちを抱くようになります。私もそうでした」
「今回の発言は、公の場で差別を助長する恐れがあったので取り下げを求めたのですが、結果的に大人が子どもを傷つけることになってしまいました」

鹿児島市「全ての人の人権が尊重される社会の実現を目指す」
市側は上田市議の一連の質問に対し、「性的少数者の方々が、日常生活の様々な場面においても安心して暮らせるよう、また市民の幅広い理解と共感を得られるよう、丁寧に施策に取り組み、全ての人の人権が尊重される社会の実現を目指して参りたいと考えております」などと答弁した。
正貴さんは今後、レインボーポート向日葵の活動を通して鹿児島で暮らすセクシュアルマイノリティの人たちの居場所づくりをしながら、市に対してセクシュアルマイノリティのための専門的な相談窓口の設置を求めていく予定だという。
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