齢をとるにつれ、新しいものにはあまり興味がなく、関心はもっぱら昔になる。写真を趣味にしていて常々
思うことは、繊細だと言われている日本人の感性をいかに写真に生かすかという事。唐木順三氏の「日本人
の心の歴史」はとても参考になった。時代背景にも左右されるが、美的感覚の深化が見事に浮き彫りにされ
ている。唐木氏の博識はすごい。2000年の歴史を一冊に纏めるのだから当然か。もう一冊は大岡信氏の
「日本詩歌読本」で、もう販売されていなかったので、中古品をネットで買った。大岡氏は詩人なので見方
は異なる。全9章の内3章を女性の恋歌に充てていることをみても、和歌としては恋歌に重点がある。俵万
知氏のサラダ記念日も恋歌なので、世間の関心はもっぱら色恋沙汰と言えようか。言語芸術には適した項目
だが、写真には縁がない。
今年春長野県北竜湖にて撮影。一泊して翌朝早く。青味がかった色調が枯れ木に侘しさを添える。
ペンタックス645N
べルビア100
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